[go: up one dir, main page]

犬の膵炎とはどのような病気?原因や治療法、予防法について解説

犬の膵炎とはどのような病気?原因や治療法、予防法について解説

犬の膵炎は、消化器官の一部である膵臓に炎症が起こる病気で、急性と慢性の2つのタイプがあります。

膵炎を発症すると、食欲不振や嘔吐、下痢などの症状が現れ、放置すると命に関わる場合もある危険な病気です。

この記事では、犬の膵炎の原因や症状具体的な治療法、予防法について解説します。また、膵炎にかかりやすい犬種や、膵炎の犬に適した食べ物の情報も紹介します。早期発見と適切なケアで、大切な愛犬の健康を守りましょう。
まさの森・動物病院 院長 安田賢

監修者 まさの森・動物病院 院長 安田賢

日本獣医生命科学大学卒業。
幼少期より動物に興味を持ち、さまざまな動物の飼育経験を持つ。
2012年11月、石川県金沢市にまさの森・動物病院を開業。

※監修は医療情報についてのみであり、ペット保険への加入を推奨するものではありません。

mokuji目次

  1. 犬の膵炎とは?
  2. 犬の膵炎の症状
    1. 急性膵炎の場合
    2. 慢性膵炎の場合
  3. 犬の膵炎の原因
  4. 膵炎の犬に与えてはいけない食べ物
  5. 犬の膵炎は放置すると危険な病気!
  6. 膵炎にかかりやすい犬種はいる?
  7. 犬の膵炎の検査方法
    1. 血液検査
    2. エコー検査
    3. レントゲン検査
    4. 膵生検
  8. 犬の膵炎の治療法
    1. 点滴治療
    2. 投薬治療
    3. 絶食治療
    4. 外科手術
  9. 犬の膵炎の治療費例
  10. 犬の膵炎の予防方法
    1. 定期的な検診を受ける
    2. 食事の管理をする
    3. 生活環境を整える
    4. 運動をする
  11. 膵炎の犬におすすめの食べ物
    1. 白米
    2. じゃがいも
    3. 鶏のささみ
    4. ブロッコリー
    5. キャベツ
  12. 犬の膵炎は早期発見と予防が大事!

犬の膵炎とは?

犬の膵炎とは?

膵臓は胃の後ろ側に位置する重要な臓器で、主に2つの働きを担っています。1つは消化を助ける膵液(消化酵素)を十二指腸へ分泌する働き、もう1つは血糖値を調整するインスリンなどのホルモンを分泌する働きです。

膵炎は、本来は十二指腸で活性化されるはずの膵酵素が、さまざまな原因で膵臓内で活性化されることにより発症します。活性化された酵素が膵臓自体を消化してしまい、そこに炎症が起きる病気です。この炎症は膵臓だけでなく、周辺の臓器にまで広がることがあります。

重症化すると、以下のような深刻な合併症を引き起こす可能性があります。
■膵臓で引き起こされる合併症
・多臓器不全
・ショック症状
・肝炎や胆嚢炎などの肝臓系の疾患
・血液凝固異常(DIC)
膵炎には急性と慢性の2つのタイプがあります。急性膵炎は突然の強い症状を伴い、適切な治療を行わないと数日で命に関わる可能性もある深刻な病気です。

一方、慢性膵炎は長期にわたって膵臓に炎症が起こり続け、徐々に膵臓の機能が低下していく状態です。

犬の膵炎の症状

犬の膵炎の症状

膵炎の症状は急性と慢性で現れ方が異なります。急性の場合は突然の激しい症状が特徴的である一方、慢性の場合はゆっくりと進行していきます。

それぞれの症状の特徴を詳しく見ていきましょう。

急性膵炎の場合

激しい腹痛を伴う急性膵炎では、愛犬は突然元気をなくし食欲が低下します。嘔吐や下痢などの消化器症状も頻繁に見られ、体が震えることもあります。

特徴的な症状として、強い腹痛により「祈りのポーズ」と呼ばれる姿勢をとることがあります。

これは上半身を床につけたフセの状態でお尻だけを持ち上げる体勢で、腹部が床で圧迫されることによる痛みを和らげようとする行動です。

また腹痛のため、散歩に行きたがらない動かない鳴き叫ぶお腹が張る抱っこや触診を嫌がるなどの様子が見られます。

慢性膵炎の場合

慢性膵炎の場合は、一般的な消化器症状が見られ、食欲不振嘔吐軟便などを繰り返し引き起こします。

急性膵炎と比べると症状は緩やかですが、長期間にわたって膵臓に炎症が起こり続けることで徐々に膵臓が硬くなり消化酵素の流れが悪くなっていきます。

その結果、膵臓の機能が次第に低下していきます。

また持続的な膵臓へのダメージにより、インスリンを分泌する細胞まで障害を受けると、糖尿病を併発することもあります。しかし、これらの症状は他の消化器疾患でも見られる一般的なものであり、症状だけでは急性膵炎と慢性膵炎を見分けることは難しいため、獣医師による適切な診断が必要です。

犬の膵炎の原因

犬の膵炎の原因

膵炎の原因には、食事に関連するものや内分泌疾患など、さまざまな要因があります。 

特に食事については、油っこい食事や高脂肪のフード、おやつが原因となることが多く、誤食による食中毒が引き金になるケースも報告されています。

飼い主の適切な管理で予防できる要因も多いため、どのような食べ物に気をつけるべきか、しっかり理解しておくことが大切です。

膵炎の犬に与えてはいけない食べ物

膵炎を発症した愛犬に対して、特に注意が必要なのが高脂質の食べ物です。脂肪分の多い食事は膵臓に大きな負担をかけ、症状を悪化させる原因となります。

例えば、カルビやバラ肉などの脂肪分の多いお肉、また、アボカドも注意が必要です。アボカドは高脂質であるだけでなく、犬に中毒を引き起こす可能性があるため、膵炎でない場合でも与えてはいけない食材です。

さらに、ゆで卵などは避けるべき食材です。また、普段使用している高脂肪のドッグフードやおやつも控えめにする必要があります。

消化の悪い食べ物も避けるべきです。膵炎により消化機能が低下している状態では、消化に負担のかかる食事は症状を悪化させる可能性があります。そのため、消化によい良質な食事を適量に分けて与えることが推奨されます。
健康な犬であっても、高脂肪食の摂取は膵炎発症のリスクとなります。

実際に、人間の食べていた唐揚げを誤食して重症の膵炎になってしまったケースも報告されています。そのため、膵炎の既往歴がない場合でも、人の食べ物を与えることは避け、適切な食事管理を心がけることが大切です。

犬の膵炎は放置すると危険な病気!

犬の膵炎は放置すると危険な病気!

膵炎は適切な治療を行わずに放置すると命に関わる深刻な状態に陥る可能性がある危険な病気です。

炎症が膵臓だけに留まらず、周囲の臓器に広がることで腹膜炎を引き起こすことがあるからです。

さらに、膵臓から漏れ出た消化酵素が自分の体の一部を溶かしてしまう自己消化が起こり、激しい痛みを伴います。この過程で産生される化学物質や炎症性サイトカインが血液中に入り込むと、全身の臓器に影響を及ぼす全身性炎症反応症候群(SIRS)を引き起こす可能性があります。

SIRSが進行すると、多臓器不全症候群やショック、腎不全、血液の凝固異常(DIC)などの重篤な合併症を引き起こし、致死率が高まります。症状が軽度であれば数日間の内科治療で回復が見込めますが、一度重症化してしまうと長期の入院治療が必要となり、最悪の場合は死に至ることもあります。

そのため、膵炎の症状に気づいたらすぐに動物病院を受診することが大切です。

膵炎にかかりやすい犬種はいる?

膵炎にかかりやすい犬種はいる?

膵炎は遺伝的要因も大きく影響する病気で、特定の犬種で発症リスクが高くなることが知られています。

特に
ミニチュア・シュナウザー
ヨークシャー・テリア
コッカー・スパニエル
コリー系ボーダーコリーシェルティを含む)、
ボクサー
などは注意が必要です。これらの犬種は遺伝的に高脂血症になりやすい傾向があり、それが膵炎発症のリスクを高める要因となっています。

年齢に関しては、中年期から高齢期の犬に発症が多く見られます。特に保険会社のデータによると、年齢を重ねるごとに膵炎になる確率が上昇することが示されています。若い犬でも発症することはありますが、シニア期に入ってからの発症が多いのが特徴です。

また、膵炎になりやすい犬としては、肥満気味の子や慢性的な高脂血症があることが挙げられます。さらにクッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)甲状腺機能低下症糖尿病などの内分泌系の病気を持っている犬も、膵炎のリスクが高くなります。

犬の膵炎の検査方法

犬の膵炎の検査方法

膵炎の正確な診断には、複数の検査を組み合わせて総合的に判断する必要があります。主な検査方法として、血液検査エコー検査レントゲン検査があり、場合によっては膵生検も行われます。

それぞれの検査にはどのような特徴があるのか、詳しく見ていきましょう。

血液検査

血液検査では、白血球数や炎症の指標となるCRP値の上昇を確認します。また、膵臓で作られる消化酵素であるアミラーゼやリパーゼの数値も重要な指標となります。

近年では、膵臓に特異的なリパーゼ(PLI:膵特異的リパーゼ)の測定が可能になり、80%の診断精度で膵炎を判断することができるようになりました。

他の臓器の状態や全身状態を評価するため、血液検査は重要な役割を果たします。

エコー検査

エコー検査膵臓の状態を詳しく観察できる有効な検査方法です。腫大した膵臓や膵臓周囲の腸間膜の変化、膵管の拡張腹水の有無といった診断に有用な所見が得られます。

犬の急性膵炎の68%がエコー検査で異常が確認されているとの報告もあります。また、膵臓周辺の臓器の状態も同時に確認することができるため、他の疾患との鑑別にも役立ちます。

レントゲン検査

レントゲン検査は、膵炎の直接的な診断には結びつきにくいものの、他の疾患を除外するために重要な検査です。また、膵炎が原因で起こる消化管のガス貯留や腹膜炎の確認ができる場合があります。

レントゲン検査は、胸部や腹部の全体像を把握するのに適しており、他の検査と組み合わせることで、より正確な診断につながります。

膵生検

膵生検は、膵臓の組織を直接採取して検査する方法です。

麻酔下での開腹手術や腹腔鏡手術により実施され、膵炎の確定診断に最も確実な方法とされています。しかし、外科手術や麻酔による身体への負担が大きいため、一般的には他の検査で診断が難しい場合や、特殊なケースでのみ実施されます。

犬の膵炎の治療法

犬の膵炎の治療法

膵炎の治療は、症状の重症度によって適切な治療法が選択されます。軽症なら内科的な治療で回復が見込めますが、重症の場合は入院での集中治療が必要となります。

基本的には最低1週間以上の入院管理のもと、点滴による水分補給、投薬治療、食事管理などを組み合わせた総合的な治療が行われます。また、重症化した場合は外科的な処置が必要になることもあります。

点滴治療

点滴治療膵炎治療の要となる重要な治療法です。

嘔吐や下痢による脱水を改善し、失われた電解質(カリウムやカルシウムなど)を補正します。また、炎症によって産生される炎症性サイトカインを洗い流す効果も期待できます。

経口での水分摂取が難しい状況では、点滴により循環状態を改善し体調の回復を支援します。重症例では、血液の血漿中に含まれる膵酵素の活性を抑える成分を補うため、血漿輸血療法も実施されます。

投薬治療

投薬治療では、症状に応じて複数の薬剤を使用します。

まず、激しい腹痛を和らげるための消炎鎮痛剤を投与します。また嘔吐を抑えるために制吐剤を使用し、体力と水分の消耗を防ぎます。膵臓の炎症や壊死による細菌感染のリスクを考慮し、抗生物質が投与されることもあります。

症状が落ち着いてきた段階では、再発を予防するために膵酵素の働きを抑制するタンパク質分解阻害剤が処方されることもあります。

絶食治療

以前は膵臓を休ませる目的での絶食治療が一般的でした。しかし、現在の治療方針では、嘔吐の症状がない場合は早期から食事を再開することが推奨されています。特に腸を動かすことが重要とされ、少量からでも低脂肪食の給餌を開始します。

食事は膵臓への刺激を最小限に抑えるため、消化の良い低脂肪食を選択し、症状が落ち着いてきたら徐々に量を増やしていきます。

外科手術

重症化した膵炎では、外科手術や血液濾過透析が必要になることがあります。特に炎症が重度で膵臓周囲に膿瘍が形成された場合や、多臓器不全の状態に陥った場合は、外科的な処置が検討されます。

また、血液の濾過透析は、重度の炎症により体内に蓄積された有害物質を取り除く目的で実施されます。このような高度な治療が必要な場合は、治療期間が数カ月に及ぶこともあります。

犬の膵炎の治療費例

犬の膵炎の治療費例

犬の膵炎の治療費は、診察料、検査料、薬代、入院費、点滴費用など複数の項目が含まれ、症状の重さや診療施設によって異なります。以下は一般的な費用例です。

軽度の膵炎では、通院治療が中心となり、診察料や検査料、内服薬代が主な費用項目です。おおよそ10,000円〜30,000円程度が目安です。

中等度の膵炎では、点滴治療やより詳しい検査が必要になる場合が多く、治療費は50,000円〜100,000円程度に上がることがあります。

重度の膵炎では、入院治療が必要となり、点滴、モニタリング、複数の薬剤投与を含め、治療費は100,000円以上になることもあります。

治療期間や追加検査の有無によっても費用は変動するため、詳細は獣医師に相談することが重要です。また、ペット保険に加入している場合は、補償範囲を確認しておくと良いでしょう。

犬の膵炎の予防方法

犬の膵炎の予防方法

膵炎は一度発症すると重症化する可能性があり、また再発のリスクも高い病気です。そのため、普段からの予防が非常に重要になります。

予防の基本定期的な健康チェック適切な食事管理快適な生活環境の整備、適度な運動です。これらの要素を組み合わせることで、愛犬の健康を守ることができます。

定期的な検診を受ける

膵炎の予防と早期発見には、動物病院での定期的な健康診断が欠かせません。健康診断では、血液検査によって膵臓の状態を詳しく確認することができます。

特にミニチュア・シュナウザーヨークシャー・テリアなど、膵炎のリスクが高い犬種では、より慎重な経過観察が必要です。

また日常的な観察も重要で、お腹を痛がる尻尾を丸めるすぐ座ってしまうなど、いつもと違う様子が見られた場合は、早めに受診することをお勧めします。早期発見できれば、治療効果も高く、重症化を防ぐことができます。

食事の管理をする

膵臓の健康を守るために最も重要なのが、適切な食事管理です。高脂肪食や過食は膵炎のリスクを高めるため、バランスの取れた食事を適量与えることが大切です。

特に気をつけたいのが、おやつの与えすぎや人間の食べ物を与えることです。また、肥満も膵炎のリスク因子となるため、定期的な体重測定を行い、適正体重を維持することが重要です。

体重管理に不安がある場合は、獣医師に相談して適切な食事量やフードの種類について指導を受けることをお勧めします。過度な制限は栄養不足を招く可能性もあるため、専門家の指導のもとで管理を行いましょう。

生活環境を整える

ストレスは膵炎を悪化させる要因の一つとなるため、愛犬が快適に過ごせる生活環境づくりが重要です。

まず、適度な休息がとれる落ち着いた場所を確保し、規則正しい生活リズムを保つことが大切です。食事の時間や場所も一定にすることで、安定した生活環境を作ることができます。

また、他のペットとのトラブルを避け、適切な温度管理や清潔な環境を保つことも、ストレス軽減につながります。

特に過去に膵炎を発症したことがある場合は、より慎重な環境管理が必要です。

運動をする

適度な運動は、健康維持と肥満予防に欠かせません。散歩は毎日一定の時間帯に行うことで、規則正しい生活リズムの確立にも役立ちます。

ただし、運動量は愛犬の年齢や体力に合わせて調整することが重要です。激しすぎる運動は逆効果となる可能性があるため、無理のない範囲で行うようにしましょう。

運動後は十分な休息を取らせ、体調の変化がないか観察することも大切です。特に暑い時期や寒い時期は、体調管理により注意を払う必要があります。

膵炎の犬におすすめの食べ物

膵炎の犬におすすめの食べ物

膵炎の治療や予防において、適切な食事管理は非常に重要です。特に膵臓に負担をかけない低脂肪で消化の良い食材を選ぶことが大切です。

ここでは、膵炎の愛犬に与えても安心な食材をご紹介します。

白米

水分を多めにして炊いた白米は、膵炎の愛犬に最適な食材の一つです。消化が良く、脂質をほとんど含まないため、膵臓への負担が少ないのが特徴です。また、エネルギー源となる炭水化物を豊富に含んでおり、体力の回復を助けてくれます。

食欲不振の際も受け入れやすく、水分も同時に摂取できるため、脱水予防にも効果的です。

ただし、炭水化物を過剰に摂取すると肥満の原因となる可能性があるため、与える量には注意が必要です。獣医師に相談しながら、愛犬の体格や活動量に合わせて適切な量を調整しましょう。

じゃがいも

じゃがいもは、膵炎の犬に適した食材として知られています。含まれる炭水化物は消化が良く、エネルギー源として利用しやすいという特徴があります。また、脂質が少なく膵臓への負担が少ないため、体調が回復してきた段階でも安心して与えることができます。

与える際は、よく茹でて柔らかくし、皮を剥いて潰してから与えるようにします。硬いままでは消化に負担がかかる可能性があるためです。白米と組み合わせることで、より良好な消化吸収が期待できます。ただし、他の食材同様、与えすぎには注意が必要です。

鶏のささみ

鶏のささみは、膵炎の犬にとって理想的なタンパク源です。鶏肉の中でも特に脂質が少なく、良質なタンパク質を含んでいるため、体力の回復を支援します。また、多くの犬が好む食材ですので、食欲不振時でも比較的食べてくれる傾向があります。

調理方法としては、生で与えることは避け、茹でて余分な脂肪を取り除いてから与えることをお勧めします。茹で汁には旨味成分が含まれており、食欲を促進する効果も期待できます。体調の回復状態を見ながら、少しずつ量を増やしていきましょう。

ブロッコリー

ブロッコリーは、ビタミンやミネラルが豊富で、かつ低脂肪な野菜として、膵炎の犬の食事に取り入れることをお勧めします。食物繊維も適度に含まれており、腸の健康維持にも役立ちます。また、抗酸化成分も豊富に含まれているため、炎症の抑制にも効果が期待できます。

与える際は、生のままだと消化不良を起こす可能性がありますので、必ず加熱して柔らかくし、細かく刻んで与えましょう。特に硬い茎の部分は、よく加熱して柔らかくすることが大切です。レンジでの加熱調理がお勧めで、茹でるとビタミン類が流出してしまう可能性があるためです。

キャベツ

キャベツは、低カロリーで食物繊維が豊富な野菜として、膵炎の犬の食事に適しています。特にビタミンUと呼ばれる成分を含んでおり、胃粘膜の修復を助ける効果があると言われています。また、ビタミンCやKも豊富で、免疫力の維持にも役立ちます。

与える際は、細かく刻んでから軽く加熱することをお勧めします。レンジでの加熱が最適で、加熱しすぎると栄養価が損なわれるため、程よい加減が重要です。生で与える場合は、より細かく刻んで、消化に負担がかからないよう注意が必要です。他の食材と組み合わせることで、より栄養バランスの取れた食事となります。

犬の膵炎は早期発見と予防が大事!

膵炎は、早期に適切な治療を行えば回復が見込める一方で、重症化すると命に関わる危険な病気です。そのため、愛犬の些細な変化に気づき、早期発見することが何より重要です。お腹を痛がる、急な食欲不振、嘔吐、下痢などの症状が見られたら、すぐに動物病院を受診しましょう。

また、膵炎は一度発症すると再発のリスクも高いため、予防も大切です。特に食事管理は重要で、高脂肪食を避け、適切な量の食事を与えることが基本となります。定期的な健康診断を受けることで、異常の早期発見にもつながります。愛犬の健康を守るためにも、日頃からの観察と適切な生活管理を心がけましょう。

オリコン顧客満足度ランキングでは、ペット保険の加入者へのアンケート調査をもとに算出した「ペット保険 顧客満足度ランキング」を発表しています。

ペット保険への加入を検討される際はこちらもぜひご参考いただき、自分に合ったより良い選択肢を見つけてみてください。

※本記事では一般的な例をもとに情報をまとめています。各社の商品やプランによっては当てはまらないケースもあります。また、情報は公開日現在のものです。各種状況や法令情報等につきましては、公的機関等で最新情報をご確認ください。
まさの森・動物病院 院長 安田賢

監修者 まさの森・動物病院 院長 安田賢

日本獣医生命科学大学卒業。
幼少期より動物に興味を持ち、さまざまな動物の飼育経験を持つ。
2012年11月、石川県金沢市にまさの森・動物病院を開業。
・獣医がん学会
・日本エキゾチックペット学会
・鳥類臨床研究会(鳥類臨床研究会認定医)
・爬虫類・両生類の臨床と病理のための研究会
 ●まさの森・動物病院

※監修は医療情報についてのみであり、ペット保険への加入を推奨するものではありません。

オリコン日本顧客満足度ランキングの調査方法について

\ 4,448人が選んだ /
ペット保険ランキングを見る