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没入感高まる『仰天ニュース』の視聴法 鶴瓶&中居とのほっこりエピソード
「VTRを見た後、スタジオでトークをしている時は明るくなるんですけど、またVTRに戻る時に照明が消されるんです。だから、映画館で見ているような空気感になって、より一層引き込まれました。何度か出演させていただいて、家で見る時と何か違うなと感じていたのですが、今回初めて気が付きました(笑)。今後『仰天ニュース』を家で見る時、部屋を暗くしようと思います。見え方が変わるので、みなさんもオススメです。没入感がより高まりますよ!」。
MCの鶴瓶&中居の安定感について「ホントにありがたいです。トンチンカンなこと言ったとしても笑ってくださるし、こちらを無下にしないというか、悪いように絶対にならないし…なんでしょうね、あの懐の深さといいますか…。画面でもお2人の仲が良いことが伝わると思うのですが、実際見ると、その数倍仲が良いです」とにっこり。「ひとしきり2人で悪ふざけした後にカットがかかって『今の使えないだろうね』みたいなことを言っていたり…」。「ゲストの我々は、本編が始まる前、鶴瓶さんと中居さんがお2人でお話しをされているのをセットの裏で聞いているんです。面白くて、今日も(平成ノブシコブシの)吉村崇さんたちとゲラゲラ笑って、お客さんたちと一緒に、こちらもいい具合に温まっています」と声を弾ませると、舞台裏のエピソードも飛び出した。
「ほかの番組ではなかなかないことなのですが、セット裏で待機するゲストの座席も決まっているんです。スタジオに入った時、スムーズに座れるように並んでいて。ちなみに、今日は葵わかなさんと年齢が近いこともあって、けっこう話が弾んでいたんです。そうしたら『山崎さん、こっちの席です』って言われて、座席に戻って、葵さんと離れ離れになりました(笑)」。
MCそれぞれとの秘話も教えてくれた。「『仰天』に初めて出させていただいた時に、中居さんにお伝えしたことがあって。『トイレットペッパーマン』という中居さんのソロ楽曲があるのですが、実は私、SMAPのコンサートで中居さんがその曲を歌っているのをドームの親子席で見ていたんです。そのお話をしたら、中居さんがものすごくうれしそうに笑ってくださって。5歳ぐらいだった時の私がすごく報われて、『お母さんありがとう!』って思いました(笑)。今でも歌えるくらい覚えてる曲です。ドームのステージから、ものすごく大きなトイレットペーパーが出てきて。どうせ自分のファンしか見てないと、他の人たちのファンは今お手洗い行っているんだろうって言って、その曲が流れるという流れだったんですけど、当時見たままのことを全部伝えたら、すごく喜んでくれました。ご本人に言う日が来ると思わなかったので、うれしかったです」。
さらに「鶴瓶さんは、カメラが止まった後にも、私が話したエピソードトークについて『あれ、すごいなー』とか言いながら聞いてくれて…。興味を持って、ゲストのエピソードも聞いてくださっているんだなというのが伝わるので、あったかさを感じます」と笑みを浮かべると「これは、まさに今日起きたエピソードなのですが…」と切り出した。
「本番前に楽屋あいさつに伺ったんです。鶴瓶さんが、たまたまお手洗いに行かれていて、楽屋にいらっしゃらなかったので、前室(スタジオの直前の溜まり場)でごあいさつさせてくださいということで、その場を後にしたんです。その後、ほかの方の楽屋にあいさつに伺っていたら、鶴瓶さんのスタッフさんが『山崎さん、いた!』って言われたので『何ですか?』と、その方向に走っていったら『こっちから行きます!』って返ってきて。それで曲がり角にきたら、目の前に鶴瓶さんがいらっしゃって!鶴瓶さんの方から直々に来てくださっていて、いやいや、ありがたいですけど、こちらから走っていきます…という気持ちになって。改めて、鶴瓶さんのやさしさを感じました。若手の私でも話しやすい雰囲気を作ってくださっているのは、やっぱりMCお2人の雰囲気なのだなと感じます」。
グループ卒業1年前に万全の準備 “ふざけられない”真人間ゆえの願望も「ずるく生きたい!」
グループに在籍していた時には、スタッフから「山崎は、いろんなことに対する知的好奇心が高いし、調べたりとか、自分の言葉を紡いでまとめたり、発信したりできるだろうから、社会的な現象に触れるような仕事ももっとしていったらいいんじゃない?」との言葉をかけられたが、まさにその通りの活躍を見せている。
今はマネージャーと二人三脚で奮闘する日々。「ある程度、自由にやらせていただいていますが、独立したことによる責任もたくさん伴いますね。マネージャーさんが食べられなくなったら、私のせいなので」と気持ちを引き締めながら、そのまなざしはかつて所属していたグループの後輩たちにも向けられている。「個人としての責任と自由を守りつつ、後輩たちにいかに汚名を着せないか。今、肩書きを求められたら『タレント』と答えていますが、経歴の中にグループの名前は入ってきますので、後輩たちに迷惑かけない先輩でいたいと思っています」。
そんな山崎だが、2016年11月から20年9月まで「やる気が出ない時に書くノート」なるものに日々の葛藤をつづっていた。「書き始めた時は、地獄のような文章でした(笑)。細い行に、黒いボールペンでみちみちに書いているので、本当に怖いですよ。今の自分が見たら『もうちょっと、余白作って書いたら?』って思うくらい、余すことなく書いていました」。グループでの活動を行いながら大学に通うことは、決して容易なことではなかった。
「当時は、誰かに悩みを相談したり、自分の弱さをさらけ出したりとかすると、それがもれなく愚痴に聞こえてしまって。それだと、誰かがきっと傷つくし、結果的に自分も損するって思っていたので、誰にも言えなかったんです。深夜ラジオが好きなのですが、そこでは『妬み、嫉み、恨み、つらみ』が一番強力なパワーを持っているじゃないですか?みなさん、そうした感情を笑いに変えていますが、それがうまくできない人は、あんまり出力するもんじゃないと思っていたので。うまくできるようになるまでは、ノートに書き殴っていました。今読み返すと、よく大学も4年で卒業したし、グループも卒業したなって、それだけは、ちょっと自分を褒めてあげたくなりました」。
そんな山崎の“心の叫び”に呼応するかのように、20年10月から自身のラジオ番組がスタート。「やる気が出ない時に書くノート」を書かなくなった時期と、ピタリと一致する。「書く暇もないぐらい目まぐるしかった4年間でしたし、つらいことが多少あっても『次!』という風に集中するべきものがいっぱいあったので、恵まれた4年間でもありました。来年1月には『Skyrocket Company』と合同で、日本武道館で公開生放送を行うことになりました。グループの時代以来なので、4年ぶりに武道館に立つことができるので、今から本当に楽しみなんです!」。
山崎の受け答えを聞いていると、文字にすると陳腐だが「正しく、まっすぐ生きている」印象を受ける。その感想を伝えると「不器用なので、まっすぐしか生きられないんです。本当はもうちょっと、ずるく生きたいなって思ったりもします。ずるくなりたい!」と笑顔を浮かべた。「毎週、少なくとも8時間は生放送でラジオをやっているので、もうウソがつけないんです。報道番組も基本は生放送なので、そこでウソついていたら整合性が取れなくて、ウソつけない体になっているから、もう正直に生きるしかない」という山崎に「業(ごう)を背負っているようですね」と向けると、即座に「本当に業ですね、生業(なりわい)とも言いますし。業を背負ってやっています」と返ってきた。“ふざけられない真人間”を自称する山崎は、たしかなコンパスを胸に携えて歩みを進めていく。
(取材・文/ファンタスティック ムラオカ)
※取材の模様は、15日深夜放送の『ライターズ!』(日本テレビ系/日曜 深1:30)でもご覧いただけます。
9月17日午後9時放送
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