ヘラオオバコ
ヘラオオバコ | ||||||||||||||||||||||||||||||
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分類(APG III) | ||||||||||||||||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
Plantago lanceolata L. (1753)[1] | ||||||||||||||||||||||||||||||
シノニム | ||||||||||||||||||||||||||||||
和名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
ヘラオオバコ(箆大葉子) | ||||||||||||||||||||||||||||||
英名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
Ribwort Plantain, English Plantain Ribgrass[4] Buckhorn[4] |
ヘラオオバコ (箆大葉子、学名: Plantago lanceolata)は、オオバコ科オオバコ属の植物である。ヨーロッパ原産の雑草で、日本では帰化植物である[5]。和名は、オオバコのなかまの植物で、葉がへらのような形なことに由来する[6]。中国名は、長葉車前(別名:歐車前)[1]。
特徴
[編集]一年生もしくは多年生の草本[4]。葉はすべて根生葉で[4]、水平から斜め上に放射状に伸ばす。葉身は細長いへら状で細長く、長い毛があり[6]。葉縁は低い波状の鋸歯があり、しばしば縮んで波を打つ[4]。葉柄には、ふつう淡褐色の毛がある[4]。
花期は春から夏にかけて[6]。花茎を20 - 70センチメートル (cm) くらいに伸ばして褐色の花穂(穂状花序)をつける[4][6]。花序の長さはオオバコよりも短く[6]、幅7 - 15ミリメートル (mm) 、長さ2 - 8 cmで、はじめ円錐形で後に円柱状となる[4]。穂には小さな花が密生しており、下から上へと次々に咲き上がっていく。花は小形の苞葉に抱かれ、萼の長さは2.5 mmほどである[4]。花期は春から夏にかけて[6]。穂の周りに細い糸のようなものが長く突き出して、白い輪のように目立つのはおしべである[4]。その先端には、淡紫色から淡黄白色の葯が目立つ[4]。果実は横に裂けて2個の種子が出る[4]。種子は黒色の楕円形で、長さは2 mmほどである[4]。
オオバコより大きく高いが、オオバコのような踏みつけ耐性はない。
花粉症の原因植物になる。
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花
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葉
侵入と分布
[編集]ヨーロッパ原産[4]。帰化植物として、世界中に広く分布する[6]。日本には江戸時代末期に侵入したものとされ、久内清孝は『帰化植物』(1950年)に「幕末の渡来と云う」と記している[4]。その後広く日本全土に分布を広げ、特に北海道に多い[4]。
畑地、道端、果樹園、河川敷、牧草地、荒地などに耐乾性があるため広く生育する。
北アメリカをはじめ世界中に分布を広げ、コスモポリタン雑草となっている。
利用
[編集]ヘラオオバコはヨーロッパでハーブとして食用や薬用に利用され、家畜用飼料としても栽培されている。
脚注
[編集]- ^ a b 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Plantago lanceolata L. ヘラオオバコ(標準)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2024年8月18日閲覧。
- ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Plantago lanceolata L. var. mediterranea Pilg. ヘラオオバコ(シノニム)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2024年8月18日閲覧。
- ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Plantago lanceolata L. f. composita Farw. ヘラオオバコ(シノニム)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2024年8月18日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p 長田武正 1976, p. 96.
- ^ “ヘラオオバコ(国立環境研究所 侵入生物DB)”. 2012年8月17日閲覧。
- ^ a b c d e f g 近田文弘監修 亀田龍吉・有沢重雄著 2010, p. 59.
参考文献
[編集]- 長田武正『原色日本帰化植物図鑑』保育社、1976年6月1日。ISBN 4-586-30053-1。
- 近田文弘監修 亀田龍吉・有沢重雄著『花と葉で見わける野草』小学館、2010年4月10日、59頁。ISBN 978-4-09-208303-5。
- 森弘 「ヘラオオバコの育成子牛への給与効果」 『養牛の友』 2007年2月号70~72ページ 日本畜産振興会
- 清水矩宏・森田弘彦・廣田伸七『日本帰化植物写真図鑑』全国農村教育協会、2001年、ISBN 4-88137-085-5
- 池田清彦・DECO 『外来生物事典』東京書籍、2006年、ISBN 4-487-80118-4