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“劇中のボス”を作りたくなるのがファンとしての性
アフロ新キャラや新モビルスーツ(MS)も登場して、終始楽しめました。それと主人公たちのわだかまりも解消し、それぞれの一歩につながったいい作品だと思います。公開後に発売されたガンプラを使って、モデラーの皆さんが個性であふれてる作品を作られていますが、私の作品よりもっと複雑で高度な力作も多いので感心させられます。
――アフロさんの作品も素晴らしい精度です。本作『HG ブラックナイトスコードカルラ』は、なぜ制作しようと思われたのですか?
アフロ劇中のボスですからね。やはり作りたくなるのがファンとしての性でしょうか。
――その気持ち分かる気がします。何か特別な思い入れがあるのですか?
アフロ劇中のボスですから、期待してました。カルラ自体はボスと言いつつ、ヒロイックな白で金色の縁が西洋の“騎士感”のあるデザインであることが印象的でしたし、武装もストライクフリーダムに“既視感”のある武装でしたね。
――もともとのデザインもさることながら、本作では“騎士感”が見事に引き立てられていますね。
アフロありがとうございます。ただカルラ自体がすでに騎士として仕上がった機体なので、その恩恵がほとんどですね。それに思いついた色とシヴァのパーツをミキシングしただけです。
――“ロトカラー”にされた理由は?
アフロそれはもうタイムリーに、『ドラゴンクエスト3』のリメイクが出るので「ほなロトカラーにするか」って言う単純な理由でしたね(笑)。ちょうど制作中だったので、いいタイミングでした。ロトについてはやはりゲームをたしなんだ身としては、伝説の勇者ロトですからね。兜、盾、鎧、剣と全て揃えた時の感動はひとしおです。
制作してみて「受け取る側の人によっていろんな解釈が生まれるんだな」と感動
アフロロトの鎧の素材はブルーメタルというものでして、それを表現するのに青のメタリック塗料の厳選。頭部の2本の角を色分けすることで、兜と同じ配色にするなどロト感を出すために気を遣ってます。マントは元のままだと半透明なビームエフェクトなので、そこは布のマントらしく、何度も赤を重ねて塗りました。苦労したのは、これが軌道に乗るまでの工程ですかね。いつもそうなんですがイメージと完成までの工程が固まるまで、難儀してますし、その一歩がなかなか踏み出せません。
――制作時はやはり、ロトの物語をイメージされたのですか?
アフロいえいえ、正直シンプルに見た目をロト風にしたかっただけですね。ちなみに、作品名は『勇者ロト風』というだけで特別考えてなかったのですが、寄せていただいたコメントの中に『さまようロトの鎧』とセンスある言葉を頂きました(笑)。
――『さまようロトの鎧』(笑)!?名タイトルですね。そんな反応を含め、本作には1万件以上のいいねが寄せられました。
アフロたまたまタイムリーなネタが、偶然にも人目について広まった、広めてくれたと思うので、驚きと感謝しかありません。これを見ていろんな方から感想をいただくことによって、いろんな考察や既視感のある例えを多くいただき「受け取る側の人によっていろんな解釈が生まれるんだな」と感動しました。“勇者ロト”に見えるという声が1番多く、素直にうれしかったですね。印象的な反響だと先ほどお話した『さまようロトの鎧』とか『騎士ガンダム』に見えるとの声が多く、ロト専用MSほか、劇中のキャラクターのif解釈などですね。
――本作を含め、ご自身が「ガンプラ」で表現する際、一番気を付けていることはどんなことですか?また、ガンプラモデラーとしての信念を教えてください。
アフロとりあえず自分がイメージしたコンセプトに基づいて統一感のある色でまとめる、ですかね。このロトカラーはその最たるものだと思います。信念は「どこまでこだわって自分が好きなように作って楽しく取り組めるか」ですね。
――ご自身にとって「ガンプラ」とは? また、「ガンダム」とはどんな存在ですか?
アフロ人生の半分です。ガンダムあるところ、今はガンプラも二人三脚してる感じです。
――すばらしいですね。では、最後にモデラーとしての今後の目標、野望をお聞かせください。
アフロ今後もこれまで通り何かしら形にしていきたいですし、ガンプラの登竜門である「オラザク」や「GBWC」などで結果を出せたらなと思います。