明人堂(みんじんどう)は、 1540年(天文9年)、五島列島の福江島(現長崎県五島市)に建てられた廟堂。当時、明の貿易商であった王直が財政難に苦しむ福江領主の通商許可を得た際に、城下の高台に居住地を与えられ、中華街を作る許諾をも得た。その一画に東シナ海航海の安全を祈るために建立したものと伝わる。俗称として「めーじんさー」とも呼ばれる。 以前は交易に使用したと考えられる荷揚げ場が残されていたが、福江川の河川改修時に消滅し、当時の面影を残す遺構は近在の六角井(六角井戸、長崎県指定史跡)とこの明人堂のみとなっている。 2015年現在に残る堂および石材建造物は1999年に改築されたもので、桜石・白石・錆御影石などが使用され、長崎市の民間企業で設計・作成されたものが納入された。 「明人堂祈願祭」として、毎年10月に行われるで祈願祭が行われている。