帝国図書館(ていこくとしょかん)は、第二次世界大戦以前の日本における唯一の国立図書館である。1872年設立の書籍館(しょじゃくかん、図書館の古称)を起源として、1897年に設置された。戦後の1947年に国立図書館(こくりつとしょかん)と改称した上、1949年に国立国会図書館に統合されて消滅し、蔵書は現在の国立国会図書館東京本館に受け継がれた。 帝国図書館は上野公園の丘に所在したことから、「上野図書館」(うえのとしょかん)の通称で長く親しまれた。上野図書館に通った経験をもつ文豪や学者は数知れず、近代日本文化の歴史に大きな足跡を残している。 その歴史ある建物は国立国会図書館支部上野図書館を経て、2000年(平成12年)に国立の児童書専門図書館である国立国会図書館国際子ども図書館として再生し、現在も国立の図書館として現役である。