Osaka Museums Treasure Hunt
📅 2024.11.15-2025.1.15
大阪市
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Project
Place: 大阪市中央区
2022年、私たちは「棍棒」だけを並べた展覧会「大棍棒展」を開催しました。来場者数は1,000人を超えコロナ禍に漂う閉塞感を吹き飛ばすように、棍棒の楽しさと爽快感が多くの人の心を掴みました。
しかし、私たちが目指すのは、単に棍棒の魅力を広げることだけではありません。その先で、解決したい里山の課題があります。
国内の多くの里山で戦後に行われた植林。それによって生まれた人工林が放置されたことで、多様な生態系が崩れ、里山は単一的な森に変わってきています。
全国でも里山の保護活動は数多く行われています。ただ、私たちは「楽しめる活動」でなければ、継続はあり得ないと考えます。
「棍棒」を起点にすれば、この課題を楽しみながら解決に導くための循環が生まれます。より多くの人々を熱狂的に巻き込み、一緒に悦びを共有しながら、継続的に里山を守っていくことが可能になるのです。
大阪万博では世界中から人が集い、未来の社会についての議論がされる。「棍棒」という手法や活動を提示し、広く普及させていきたい。
里山の保全活動は、ある程度の人員がいないとできない作業があります。山の間伐も、少しずつしか進んでいきません。保全活動は全国でも多く行われていますが、どこも「人を集めにくい」という課題を抱えています。それは「あまり楽しくなさそう」に見えてしまう、というのが理由ではないでしょうか。
「真面目さ」だけでは、限られた人しか集まりません。実際に、私は定期的に里山の保全活動として「誰でも来ていい作業日」を作っていましたが、そこまで人は集まりませんでした。
どうしていくのがいいのかと悩んでいたときに、伐採した木材を活用できる「棍棒」に出会いました。棍棒飛ばしの練習を定期的にするようになってから、里山制作活動にも人が集まるようになり、新たな人とのつながりも生まれました。
棍棒以外にも、方法はいくらでもあるだろうと思われるかもしれません。しかし私たちは、熱狂を生み出し、悦び楽しめる棍棒こそが最適解なのだと確信しています。この方法だからこそ、巻き込める人がいる。
楽しくなければ続かないし、人もお金も集まらない。
棍棒をきっかけに、楽しみながら里山の課題を解決し、豊かになった里山からまた多種多様な棍棒をつくる。この循環を加速させ、継続することを目指しています。
棍棒を中心に置いて活動を続ける全日本棍棒協会ですが、普段は代表を中心に、里山制作団体として活動しています。
2022年の「大棍棒展」を経て、私たちは棍棒をつくることが、この里山の課題を解決するための循環を生み出すことに気が付きました。
展覧会での売上によって、より活発な山林間伐などの里山制作活動が可能になったのです。また「棍棒飛ばし」によって、森に意識が向くことで、体力のある若い世代の人手の確保にも繋がりました。
私たちの活動は良い意味で「まともではない」と理解しています。だけど「だからこそ、巻き込める」と言う確信も持っています。万博で正式に棍棒活動が取り上げられるとは考えていません。”裏で、勝手に”やってるくらいが丁度良い。思いっきりエキセントリックに、だけど大真面目に。
私たちは棍棒を軸とする活動を通じて、里山の楽しさや悦びを味わいながら、里山環境の保全活動を持続的に行い、多種共生の森を実現することを目標としています。
大阪万博開催中に「大棍棒展2025」を予定しています。棍棒を「KONBOU」として世界へ羽ばたく足がかりにしたいという狙いもありますが、人類共通の原初の道具が持つノンバーバルなエネルギッシュさは、近代建築を突き破った太陽の塔のそれに通ずると感じており、その系譜に連なるものを裏で勝手に展示できればと思います。
仮のタイトルではありますが、棍棒に夢を冠し、「夢の大棍棒展」としました。大袈裟すぎるかもしれませんが、1970年大阪万博に倣って圧倒的に未知に満ち満ちた棍棒たちで、うっすらと閉塞感漂う現代の空気をぶっ飛ばしたい!
里山でも都市でも明るい未来を描ける時代ではないかもしれません。でも、そんな時代だからこそ棍棒の滑稽さ、迫力、リアリティ、説明不要さ(棍棒は棍棒以外の何ものでもない)が必要だと我々は思っています。
開催の為の資金確保のため、クラウドファンディングにも挑戦中です。
せっかくやるからには、元気よく爽やかに、全力でぶん回したい。いい展示をし、棍棒を売ってお金を稼ぎ、里山制作に注ぎ込みたい。
皆様からいただくのは、その土台となる資金です。私たちと一緒に、楽しみながら「棍棒」で里山を守りませんか。
主催 | 全日本棍棒協会 |
所在地 | 奈良県宇陀市大宇陀迫間454 大阪府大阪市中央区北浜2丁目1-16 |
公式サイト | 全日本棍棒協会 【大棍棒展2025】棍棒をぶん回して、里山をもっと豊かに! |