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Digital BETACAM

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

Digital BETACAMデジタルベータカム)とはSDTV対応の放送および映像制作用デジタルVTR規格の一つである。「デジベ」ないしは「デジベタ」と略される。

1993年ソニーが放送用ビデオ機器としてデファクトスタンダードになったBetacam、Betacam SPの後継を狙って開発、商品化された。[1]10bit量子化のデジタルコンポーネント(YCbCr 4:2:2)記録方式を採用している。音声は4チャンネル。ビデオテープ上へは入力のデジタルコンポーネント映像信号のビットレートを約1/2に低減しDCT圧縮(不可逆圧縮)したのち記録されているが、視覚上の劣化は低く抑えられている。この圧縮方式は既存のビデオ編集機でフレーム単位の編集が行えるようイントラフレーム圧縮方式(フレーム内圧縮方式)で行われており、後継のBetacam SXなどのようなMPEG-2は採用されていない。

使用するビデオカセットの大きさはBetacamと同一であるが、Digital BETACAM対応カセットであることを識別するための検出孔が追加された。カセットのボディは青灰色、リッドは黒色である。BetacamとBetacam SPフォーマットの再生に対応した機種もある。

ソニーは「D-1D-2」のようにDigital BETACAMをD-4と銘打ちをしたかったのだが、LTC(タイムコード)の記録方式がアナログであったためD-4という規格名にする事は許されなかった。D-4が欠番なのはこの為である。

実際の運用で言えばコンポーネント記録のためドラマの収録やクロマキー映像合成の素材送出、比較的予算の少ないCMの収録も多く、アニメのマスターテープとしては半ば標準フォーマットとして広く使われている。また、DVDのマスターテープとしても標準的といえる。送出では、メディアコストの高いD-2では地方局での制作実情にそぐわないため非常に運用が多い。またスカパー!でも加入者が多く予算のあるチャンネルで採用が多い。

脚注

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  1. ^ Inc, Sony Marketing(Japan). “放送業務用制作機材の歴史 | 映像制作機材 | 法人のお客様 | ソニー”. Sony 映像制作機材. 2021年6月6日閲覧。

関連項目

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