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オオベニシジミ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
オオベニシジミ
成虫展翅標本, 表
成虫展翅標本, 裏
保全状況評価[1]
NEAR THREATENED
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
分類
: 動物界 Animalia
: 節足動物門 Arthropoda
: 昆虫綱 Insecta
: 鱗翅目(チョウ目) Lepidoptera
上科 : アゲハチョウ上科 Papilionoidea
: シジミチョウ科 Lycaenidae
亜科 : ベニシジミ亜科 Lycaeninae
: Lycaenini[2]
: Lycaena
: オオベニシジミ L. dispar
学名
Lycaena dispar (Haworth, 1802)[2]
和名
オオベニシジミ[3]
チョウセンベニシジミ[4][5]
英名
Large Copper[1]

オオベニシジミLycaena dispar)は、シジミチョウ科に属するチョウの一[3]チョウセンベニシジミという和名でも知られる[4]

分布

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西ヨーロッパからアジア温帯地域、朝鮮半島からロシアアムール州まで分布する。分布域は広いが不連続であることが知られる[6]。主として湿地環境に依存する種であり、湿地が衰退傾向にあるヨーロッパ西部の多くの地域で絶滅が危惧されている[2][7]イギリスでは1860年代に絶滅し[6]、その後、長年にわたって再導入が試みられているが、長期の定着には成功していない[7]。一方で、ヨーロッパ東部の個体群はおおむね安定しており、ヨーロッパにおける分布の北限にあたるエストニアフィンランドのほか、韓国でも分布の拡大が報告されている[6][7]

形態

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成虫性的二型を示す[8]。メス成虫は前翅表に黒い斑紋を有し、色はベニシジミ Lycaena phlaeas のものと似る。一方、オス成虫は一般に翅表に斑紋をほとんどもたず、より赤みのつよい鮮やかな色を呈する[5][8]

生態

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分布域のひろい昆虫は、地域によって化性英語: voltinism食草範囲などの生態が異なる場合がおおく、本種も例外ではない[2]。ヨーロッパでは、オランダや、イギリスの再導入個体群においては一化性が、ドイツフランスなどおおくの地域では二化性を示し、より温暖な地域では年三化が可能である可能性もあるという[2][6]

幼虫の食草としてはRumex hydrolapathum などの、スイバ属 Rumex に属する複数種が記録されているが[2][6][7]、こちらも地域によって差異が見られる。エストニア[6]と韓国の個体群[7]では、スイバ R. acetosa が幼虫の食草として不適であったことが報告されている[6][7]

ギャラリー

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脚注

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参考文献

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和文

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  • 五十嵐, 邁、福田, 晴夫『アジア産蝶類生活史図鑑 I』東海大学出版部、1997年。ISBN 978-4-486-01325-9https://www.press.tokai.ac.jp/bookpub.jsp?isbn_code=ISBN978-4-486-01325-9 

英文

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外部リンク

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