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アガマ科

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
アガマ科
Agamidae
生息年代: Cenomanian–現世
リヒテンシュタインガマトカゲ
地質時代
中生代白亜紀後期(後期白亜紀セノマニアン[1][2](約9960万~約9350万年前[3]) - 新生代第四紀完新世メガラヤン現世
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 爬虫綱 Reptilia
: 有鱗目 Squamata
亜目 : トカゲ亜目 Sauria
下目 : イグアナ下目 Iguania
階級なし : アクロドンタ Acrodonta [3][4]
: アガマ科 Agamidae
学名
Agamidae Gray1827 [5]
タイプ属
Agama Daudin1802
和名
アガマ科
英名
agamids [6]
agamid lizards
下位分類(亜種

アガマ科(アガマか、学名Familia Agamidae)は、爬虫綱有鱗目に属する模式属アガマ属英語版キノボリトカゲ科ともいう。

分布

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アフロ・ユーラシア大陸ヨーロッパ南西部から南アジアにかけてと、アフリカ)とオセアニアに広く分布する[8][9]。国家・地域で言えば、アジアでは、日本フィリピンシンガポールインドネシアスリランカなどにも棲息する。

日本にはキノボリトカゲのみ南西諸島沖縄県)に自然分布する[9]。近年、ハルドンアガマ和歌山県への移入が確認された。

形態

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大半の種は全長30センチメートル前後で、最大級はアンボイナホカケトカゲ英語版cf. ホカケトカゲ属)の約90センチメートル、最小級はスナジアガマ英語版の約12センチメートルまでと、かなりの幅がある[8]。多様な棲息環境に合わせて適応し、様々な形態を具えた種が見られる。近縁のイグアナ科の構成種とは分類と分布する大陸こそ違うものの、同じような環境に適応した結果として類似した形態を具えるに到った(収斂進化した)種もいる。

の基部は顎骨癒着する。

生態

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森林砂漠など様々な環境に棲息し、地上棲の種も樹上棲の種も含まれる。多くの種は動物食で、昆虫類、小型爬虫類、小型哺乳類などを捕食するが、雑食植物食の種もいる。繁殖形態はほぼ卵生であるが、スリランカには卵胎生の種もいる。

最古種

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既知で最も古い時代のアガマ科動物は、中生代三畳紀カーニアン(約2億3700万年前~約2億2700万年前)のゴンドワナ大陸インド亜大陸部に棲息していた絶滅種ティキグァニア (Tikiguania) である可能性がある。この属は2006年化石が発見された[1][2]トビトカゲ亜科の1属に分類する説と、アガマ科に近縁の未分類属とする説[5]がある。この属をアガマ科に含めない場合、アガマ科の最初期は中生代白亜紀後期(後期白亜紀セノマニアン(約9960万年前~約9350万年前)まで下がる[10]。右のテンプレートでは後者を採用した。

イグアナとの関係

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アガマ科は、原始的なイグアナ科のトカゲの祖先型から分化した一群であり、旧世界アフロ・ユーラシア大陸)でイグアナ科に取って代わり、繁栄したものと考えられている[8]。ただ、海を隔てたマダガスカル島フィジー諸島トンガ諸島には到達しておらず、それらの地域には現在もイグアナ科が分布している[8]

分類

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シナイアガマ英語版アレチアガマ属

下位分類(2020年代)

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分類・和名は中井(2024)を参考[11]

アガマ亜科

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ヒガシウォータードラゴン(オーストラリアウォータードラゴン属) フトアゴヒゲトカゲ(アゴヒゲトカゲ属)
ヒガシウォータードラゴン(オーストラリアウォータードラゴン属)
モロクトカゲ(モロクトカゲ属) インドシナウォータードラゴン(ウォータードラゴン属)
モロクトカゲ(モロクトカゲ属)
インドシナウォータードラゴン(ウォータードラゴン属)

オセアニアドラゴン亜科

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トビトカゲ亜科

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Green Crested Lizardホソカロテス属
ジャワトビトカゲ英語版トビトカゲ属
(左)Kinabalu Crested DragonHypsicalotes属)
(中央)black-spotted kangaroo lizardOtocryptis属)
(右)Flower’s long-headed lizardニセカロテス属
左:Hump-nosed lizardLyriocephalus属)
右:Roux's forest lizardMonilesaurus属)
アンボイナホカケトカゲ英語版ホカケトカゲ属
サバクトゲオアガマトゲオアガマ属

ホカケトカゲ亜科

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バタフライアガマ亜科

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トゲオアガマ亜科

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下位分類(2000年代)

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2000年代の分類体系では、ほとんどの属をアガマ亜科に属するものとし、トゲオアガマ属バタフライアガマ属のみをトゲオアガマ亜科に分類していた。

保全状況

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2021年の発表で、近絶滅種 10、絶滅危惧種 25、危急種 26、近危急種 16、低危険種 334、データ不足 56、未評価 107。

ギャラリー

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記載論文

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参考文献

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事事典
書籍、ムック
  • 海老沼剛 『爬虫・両生類ビジュアルガイド トカゲ1 アガマ科&イグアナ科』、誠文堂新光社、2004年、8-66頁。
  • 深田祝監修 T.R.ハリディ、K.アドラー編 『動物大百科12 両生・爬虫類』、平凡社1986年、108-109頁。
  • 『爬虫類・両生類800図鑑 第3版』、ピーシーズ、2002年、36-42頁。
  • 『小学館の図鑑NEO 両生類・はちゅう類』、小学館2002年、86-87頁。
  • 中井 穂瑞領『ディスカバリー 生き物・再発見 トカゲ大図鑑 イグアナ下目編』、誠文堂新光社、2024年。

脚注

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出典

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  1. ^ a b c d Datta & Ray (2006).
  2. ^ a b c d Fw Tikiguania.
  3. ^ a b Mindat.
  4. ^ Taxonomicon.
  5. ^ a b c d Fw.
  6. ^ 英辞郎.
  7. ^ ITIS.
  8. ^ a b c d kb1.
  9. ^ a b kb2.
  10. ^ Mindat, 99.6 - 93.5 Ma.
  11. ^ 『トカゲ大図鑑 イグアナ下目編』385 - 395頁

関連項目

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外部リンク

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データベース

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