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黒部駅

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
黒部駅*
駅舎(2017年5月)
くろべ
Kurobe
魚津 (6.3 km)
(4.0 km) 生地
地図
所在地 富山県黒部市天神新5
北緯36度52分12.74秒 東経137度26分3.61秒 / 北緯36.8702056度 東経137.4343361度 / 36.8702056; 137.4343361座標: 北緯36度52分12.74秒 東経137度26分3.61秒 / 北緯36.8702056度 東経137.4343361度 / 36.8702056; 137.4343361
所属事業者 あいの風とやま鉄道
日本貨物鉄道(JR貨物)
所属路線 あいの風とやま鉄道線
キロ程 73.4 km(倶利伽羅起点)
金沢から91.2 km
米原から267.8 km
電報略号 クロ
ミチ(三日市駅時代)
駅構造 地上駅
ホーム 2面3線
乗車人員
-統計年度-
1,016人/日(降車客含まず)
-2020年-
開業年月日 1910年明治43年)4月16日
備考 直営駅
みどりの窓口
(インターネット予約不可)
* 1956年に三日市駅から改称。
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黒部駅(くろべえき)は、富山県黒部市天神新にある、あいの風とやま鉄道線日本貨物鉄道(JR貨物)の

2015年3月14日の北陸新幹線開業による経営移管までは、西日本旅客鉄道(JR西日本)北陸本線の駅であった。

歴史

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開通当初の三日市駅(現:黒部駅)
1964年(昭和39年)頃の黒部駅駅舎

駅構造

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単式ホーム1面1線と島式ホーム1面2線、合計2面3線のホームを持つ地上駅[19]。単式ホーム(1番線)は駅舎に接し、島式ホーム(2・3番線)とは跨線橋で連絡している[19]。エレベーターやエスカレーターは設置されていない[20]。ホーム西側には側線が数本残っている[21]。駅舎内には待合室と便所がある[20]。かつては売店もあった[22]

JR西日本時代は富山地域鉄道部管理の直営駅で、みどりの窓口を有し、マルス端末やみどりの券売機を備えた[23][22]。あいの風とやま鉄道への経営移管後も、同社の直営駅として運営されており[24]、みどりの窓口も引き続き設置されている[25]

のりば

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番線 路線 方向 行先[26] 備考
1 あいの風とやま鉄道線 上り 魚津富山金沢方面 当駅始発などの一部列車は2番線
2・3 下り 糸魚川方面 2番線は一部列車のみ

到着メロディ

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2017年(平成29年)3月の新旅客案内システム導入に伴い、生地駅と共通で、公共交通の利用促進を目的に黒部ワンコイン・プロジェクト実行委員会が2016年(平成28年)に制作した「公共交通のうた」(高原兄作曲)のアレンジが到着メロディとして使用開始された[27][28]

貨物取扱

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近年廃止された日本通運事務所跡(2010年11月)
1975年(昭和50年)9月1日撮影の当駅周辺航空写真

JR貨物の駅は車扱貨物の臨時取扱駅となっているが、貨物列車の発着は無く、貨物設備や専用線も当駅には接続していない[21]。ただし、『鉄道要覧 平成28年度』所収の路線図からは当駅の記述が削除されている[29]。1987年(昭和62年)4月1日のJR貨物発足当時は専用線発着車扱貨物のみを取扱う駅であったが、1994年(平成6年)3月21日より営業範囲を改正して、専用線発着車扱貨物に加えて専用線発着コンテナ貨物の取扱を開始した[4]。その後、1995年(平成7年)に当駅に接続していた日鉱亜鉛三日市製錬所(現・JX金属三日市リサイクル)専用線が廃止され[21]、1996年(平成8年)3月16日に専用線発着貨物一切の取扱を廃し、車扱貨物臨時取扱駅となった[4]

1951年(昭和26年)12月15日付『鉄道公報』第732号通報「専用線一覧について(営業局)」別表によると、当駅接続の専用線は次の通りであった[30]

  • 北日本鉱業線(動力:手押、作業粁程:0.3粁)

1953年(昭和28年)10月10日付『鉄道公報』第1254号通報専用線一覧別表掲載中、当駅接続の専用線は次の通りであった[31]

  • 日窒鉱業線(第三者使用:日本通運、動力:手押、作業粁程:0.3粁)

1970年(昭和45年)10月1日現在における当駅接続の専用線は以下の通りであった[32]

  • 日本鉱業線(通運事業者:日本通運、動力:日本通運所有機関車、作業粁程:0.4粁、総延長粁程:1.1粁)

1983年(昭和58年)4月1日現在における当駅接続の専用線は以下の通りであった[33]

  • 日本鉱業線(通運事業者等:松井運輸、動力:私有機関車、作業粁程:0.4粁、総延長粁程:1.3粁)

利用状況

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2020年(令和2年)度の1日平均乗車人員1,016人である[34]

各年度の1日平均乗車人員は以下の通りである[35]

年度 1日平均
乗車人員
1995年 1,614
1996年 1,646
1997年 1,644
1998年 1,648
1999年 1,704
2000年 1,688
2001年 1,683
2002年 1,655
2003年 1,603
2004年 1,584
2005年 1,615
2006年 1,612
2007年 1,590
2008年 1,584
2009年 1,491
2010年 1,442
2011年 1,455
2012年 1,501
2013年 1,499
2014年 1,311[備考 1]
2015年 1,249
2016年 1,305
2017年 1,360
2018年 1,381
2019年 1,337
2020年 1,016
備考
  1. ^ 2014年度は2015年3月13日までの計347日間を集計したデータ。

駅周辺

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黒部市の中心市街地からはやや西へ外れており、地鉄本線電鉄黒部駅は当駅から1kmほど離れている[19]。市営駐輪場パークアンドライド駐車場が整備されている[36][21]

  • YKK牧野工場
  • YKK「K-TOWN」
店舗や交流施設が少ない黒部駅前を活性化させるため、YKKが工場従業員向け単身にイベント用ホール(K-HALL)を併設。コンビニエンスストアや飲食店も誘致し、2017年8月に開業[37]

隣の駅

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※「あいの風ライナー」(平日のみ運転)の隣の停車駅は、あいの風ライナーの項を参照のこと。

あいの風とやま鉄道
あいの風とやま鉄道線
魚津駅 - 黒部駅 - 生地駅

富山地方鉄道 黒部駅(廃止)

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黒部駅
くろべ
KUROBE
電鉄桜井 (1.1 km)
所在地 富山県黒部市
所属事業者 富山地方鉄道
所属路線 本線(黒部支線)
キロ程 1.1 km(電鉄桜井起点)
駅構造 地上駅
開業年月日 1922年大正11年)11月5日
廃止年月日 1969年昭和44年)8月17日
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歴史

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  • 1922年大正11年)11月5日:黒部鉄道の三日市 - 下立駅間開業に伴い、省線三日市駅に隣接する三日市駅が開業する[38][39]
  • 1930年昭和5年)4月10日:黒部鉄道の三日市 - 石田港間(1.7粁)が開業する[38][39]
  • 1939年(昭和14年)12月8日:黒部鉄道が富山電気鉄道に対し三日市 - 石田港駅間の譲渡申請を行う[39]
  • 1940年(昭和15年)
    • 2月29日:富山電気鉄道が黒部鉄道石田港線の譲渡申請を認可する[39]
    • 3月27日富山電気鉄道線と並走する黒部鉄道線の石田港駅 - 三日市駅間を富山電気鉄道に譲渡する[39][40]
    • 5月23日:富山電気鉄道石田港線の廃止許可を受ける[39]
    • 5月31日:富山電気鉄道が石田港線を廃止する[39]
  • 1943年(昭和18年)1月1日:会社統合により、富山県内の全ての鉄道会社が富山電気鉄道を中心とする富山地方鉄道(地鉄)に統合され、旧黒部鉄道は黒部線となる[39]。同時に三日市駅から西三日市駅までが富山地方鉄道本線の支線となり、三日市 - 宇奈月駅間を黒部線とする[40]
  • 1943年(昭和18年)11月11日:旧黒部鉄道の路線の600Vから1500Vへの昇圧およびプラットホーム改修などの工事が完了し、電鉄富山駅 - 宇奈月駅間において直通運転が開始される[39]。それに伴い、国鉄線から地鉄線で宇奈月温泉方面へ向かう乗客の乗換駅となったほか、後に地鉄のバスターミナルとして発展する西三日市駅への乗換駅ともなった。
  • 1956年(昭和31年)4月10日:黒部駅に改称する[40]
  • 1969年(昭和44年)8月17日:地鉄の電鉄桜井駅(現在の電鉄黒部駅) - 黒部駅間(黒部支線)と地鉄黒部駅が廃止[39][41]。廃線の際、黒部市は「通勤客に打撃を与え、黒部峡谷の玄関口だった黒部駅の地位が低くなる」と異論を唱え、宇奈月町(当時)も「観光客、貨物輸送に不便となる」と反対したが、富山地方鉄道の合理化策に押し切られる形で廃止となった[42]

隣の駅

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富山地方鉄道
黒部支線
電鉄桜井駅 - 黒部駅

脚注

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  1. ^ 明治43年4月14日鉄道院告示第30号(『官報』、1910年(明治43年)4月14日、内閣印刷局)
  2. ^ 黒部の鉄道史~電源開発の軌跡~(平成22年(2010年)7月31日、黒部市教育委員会、黒部市歴史民俗資料館発行)7ページ
  3. ^ 昭和31年4月3日日本国有鉄道公示第119号(『官報』、1956年(昭和31年)4月3日、大蔵省印刷局)
  4. ^ a b c d e f g 石野哲 編『停車場変遷大事典 国鉄・JR編』 II(初版)、JTB、1998年10月1日、140頁。ISBN 978-4-533-02980-6 
  5. ^ a b c 日本国有鉄道編、『日本国有鉄道百年史年表』、1972年(昭和47年)10月、日本国有鉄道
  6. ^ 旧黒部市年表- 黒部市
  7. ^ a b 「月間の動き」、『交通技術』第22巻12号(通巻269号)(502頁)、1967年(昭和42年)11月、交通協力会
  8. ^ 昭和44年9月5日日本国有鉄道公示第251号(『官報』、1969年(昭和44年)9月5日、大蔵省印刷局)
  9. ^ 『保存版 魚津・黒部・下新川今昔写真帖』(2007年4月15日、郷土出版社発行)59ページ
  10. ^ 昭和49年9月12日日本国有鉄道公示第208号(『官報』、1974年(昭和49年)9月12日、大蔵省印刷局)
  11. ^ 『目で見る 魚津・黒部・下新川の100年』(1993年7月24日、郷土出版社発行)164頁。
  12. ^ 昭和59年1月30日日本国有鉄道公示第174号(『官報』、1984年(昭和59年)1月30日、大蔵省印刷局)
  13. ^ 昭和60年3月12日日本国有鉄道公示第181号(『官報』、1985年(昭和60年)3月12日、大蔵省印刷局)
  14. ^ 『北日本新聞』1986年3月12日付朝刊5面『黒部駅にも「みどりの窓口」31日開設』より。
  15. ^ 昭和62年2月5日日本国有鉄道公示第210号(『官報』、1987年(昭和62年)2月5日、大蔵省印刷局)
  16. ^ 『富山新聞』1987年3月27日付20面『400台収容の駐輪場 国鉄黒部駅前で完成』より。
  17. ^ 「県民の足」新たな船出 あいの風鉄道も開業 - 北日本新聞(2016年(平成28年)7月19日閲覧)
  18. ^ ICカードサービス開始日について』(プレスリリース)あいの風とやま鉄道株式会社、2015年1月30日http://ainokaze.co.jp/7272015年7月10日閲覧 
  19. ^ a b c 郡司武編、『週刊朝日百科 JR全駅・全車両基地』43号、2013年(平成25年)6月、朝日新聞出版
  20. ^ a b 黒部 各駅情報 - あいの風とやま鉄道
  21. ^ a b c d 川島令三編、『中部ライン 全線・全駅・全配線第7巻 富山・糸魚川・黒部エリア』(25及び49頁)、2010年(平成22年)10月、講談社
  22. ^ a b 郡司武編、『週刊朝日百科 JR全駅・全車両基地』43号(21頁)、2013年(平成25年)6月、朝日新聞出版
  23. ^ 金沢支社エリア - 2009年(平成21年)5月11日、西日本旅客鉄道
  24. ^ あいの風とやま鉄道 利用の手引き - あいの風とやま鉄道(2015年3月16日閲覧)
  25. ^ 黒部 ご利用案内 | あいの風とやま鉄道株式会社 - あいの風とやま鉄道(2016年(平成28年)7月20日閲覧)
  26. ^ 黒部駅発車時刻表 - あいの風とやま鉄道(2019年8月13日閲覧)
  27. ^ あいの風とやま鉄道 (2016年12月14日). “新指令システム稼動に伴う利便性の向上について”. 富山県. 2016年12月30日閲覧。
  28. ^ あいの風とやま鉄道 (2016年12月14日). “各駅の到着メロディの制作状況等について”. 富山県. 2016年12月30日閲覧。
  29. ^ 国土交通省鉄道局編、『鉄道要覧 平成28年度』、2016年(平成28年)9月、電気車研究会
  30. ^ 名取紀之・瀧澤隆久編、『トワイライトゾ~ン・マニュアル8』(『レイル・マガジン』第16巻15号)、1999年(平成11年)11月、ネコ・パブリッシング
  31. ^ 名取紀之・瀧澤隆久編、『RM POCKET 11 トワイライトゾ~ン・マニュアルⅣ』、1995年(平成7年)10月、ネコ・パブリッシング
  32. ^ 日本国有鉄道貨物局編、『専用線一覧表 昭和45年10月1日』、1970年(昭和45年)、日本国有鉄道貨物局
  33. ^ 名取紀之編、『トワイライトゾ~ン・マニュアル6』(『Rail Magazine』別巻)第14巻第17号(313頁)、1997年(平成9年)10月、ネコ・パブリッシング
  34. ^ あいの風とやま鉄道(株) 1日当たり駅別乗車人員と輸送人員(2020年4月〜2021年3月)” (PDF). あいの風とやま鉄道. 2021年6月17日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年6月20日閲覧。
  35. ^ 統計年鑑 - 富山県(2016年(平成28年)7月20日閲覧)
  36. ^ 駐車場 - 黒部市
  37. ^ 黒部駅前に「K-TOWN」完成 YKK、社員と住民交流日本経済新聞』朝刊2017年8月10日(北陸経済面)
  38. ^ a b 鉄道省編、『昭和十二年十月一日現在 鉄道停車場一覧』、1937年(昭和12年)12月、川口印刷所出版部
  39. ^ a b c d e f g h i j 富山地方鉄道株式会社編、『富山地方鉄道五十年史』、1983年(昭和58年)3月、富山地方鉄道
  40. ^ a b c 寺田祐一、『私鉄の廃線跡を歩くIII 北陸・上越・近畿編 この50年間に廃止された全私鉄の現役時代と廃線跡を訪ねて』、2008年(平成20年)4月、 JTBパブリッシング
  41. ^ 6.黒部支線の廃止(昭和44年) - 黒部市(「鉄道物語」)
  42. ^ 『富山廃線紀行』(2008年7月16日、草卓人著、桂書房発行)119頁。

関連項目

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外部リンク

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