鬼 (江戸川乱歩)
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『鬼』(おに)は、江戸川乱歩の著した短編小説である。1931年(昭和6年)4月、『キング』に掲載された。
登場人物
[編集]- 殿村昌一
- 主人公。推理小説家で長野のS村に帰省中。
- 大宅幸吉
- S村の村長の息子で、主人公の親友。
- 山北鶴子
- 幸吉のフィアンセ。
- 雪村絹子
- 幸吉の恋人。
あらすじ
[編集]帰省中の殿村と親友の大宅が村はずれの散歩の途中、山犬に食い荒らされた若い女性の遺体を発見する。顔が判別できなかったが、着ていた着物から鶴子と判明。彼女は殺害された日、幸吉のイニシャル入りの手紙によって、呼び出されていたことが発覚。だが幸吉は手紙を渡していないと断言。実は幸吉は鶴子とは親同士が決めた許婚であったが、彼は彼女を嫌っており、事件当日の夜は村から離れたN町に住む恋人と会っていたことを、警察の取調べでようやく白状する。だが、当の恋人である絹子に警察が確認を取ったところ、絹子は事件当日は彼に会ったこともなく、ずっと一人だったと証言。やはり幸吉が地獄から這い出た鬼のように残酷に鶴子を殺したのだろうか。