[go: up one dir, main page]

コンテンツにスキップ

野村町

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
のむらちょう
野村町
大野ヶ原
野村町旗
野村町旗
野村町章
野村町章
野村町旗 野村町章
1975年昭和50年)10月31日制定
廃止日 2004年4月1日
廃止理由 新設合併
野村町宇和町城川町明浜町三瓶町 → 西予市
現在の自治体 西予市
廃止時点のデータ
日本の旗 日本
地方 四国地方
都道府県 愛媛県
東宇和郡、一部(小松、大野ヶ原)上浮穴郡
市町村コード 38463-1
面積 187.60 km2
総人口 11,093
(2000年10月1日)
隣接自治体 大洲市東宇和郡宇和町城川町北宇和郡三間町広見町喜多郡肱川町河辺村上浮穴郡小田町柳谷村
高知県高岡郡檮原町
町の木 ブナ
町の花 ツツジ
野村町役場
所在地 797-1212
愛媛県東宇和郡野村町大字野村12号619番地
座標 北緯33度22分35秒 東経132度38分36秒 / 北緯33.37636度 東経132.64328度 / 33.37636; 132.64328座標: 北緯33度22分35秒 東経132度38分36秒 / 北緯33.37636度 東経132.64328度 / 33.37636; 132.64328
ウィキプロジェクト
テンプレートを表示

野村町(のむらちょう)は、かつて愛媛県の西南部に存在した東宇和郡に属していた。

近隣の東宇和郡4町と西宇和郡三瓶町との5町合併により自治体としての野村町は消滅し、旧町域は西予市野村町となった。

畜産(乳用牛)並びに養蚕で栄え、「ミルクとシルクのまち」として活性化を図ってきた。

概要

[編集]

地理

[編集]

位置・地形

[編集]

愛媛県の西南部に位置し、東は四国山地の四国カルスト大野ヶ原があり、町全体が四国山地の支脈に囲まれている。町の北と南はいずれも高い山が続き、その間を宇和盆地方面から東流してきた肱川(宇和川)が流れる。肱川(宇和川)沿いの河岸段丘と肱川の支流に沿って集落が点在している。肱川は野村の市街地を抜けた先の坂石で北に向きを変え、大洲盆地へと至る。町域は東西に細長い形をしており、東部は高知県境に接する。東部は渓谷が続いた後、高知県境は高原となっており、厳しい条件ながら、牧畜が営まれている。東部にはブナの原生林が広がっている。

町名の由来

[編集]
  • 野村は古い名称である。
  • 江戸時代には宇和島藩の統治上の区画(今日でいうところの行政区画)として「野村組」があり、古くから野村地方と呼ばれていた。明治のはじめ、「村」にする際に、「野村村」だと「村」が重複し語感が悪いので、「野村」のままにしたのではないかと推察されている。町制施行の際に「町」が付いた。

歴史

[編集]

年表

[編集]

下記以前の歴史については合併前のそれぞれの旧村の記事を参照のこと。

近代

  • 1870年(明治3年) - 養蚕始まる。
  • 1889年(明治22年)12月15日 - 町村制施行。野村、阿下村、片川村、釜川村が合併して東宇和郡野村ができた。
  • 1902年(明治35年) - 野村 - 宇和間に郡道開設(現在の主要地方道)。
  • 1912年(大正元年) - 電灯がつく。
  • 1914年(大正3年)1月1日 - 渓筋村の一部、大字四郎谷字馬地を野村へ編入。
  • 1918年(大正7年) - 野村 - 宇和間の自動車運行始まる(民間会社)。

野村町発足

  • 1922年(大正11年)1月1日 - 野村、町制施行
  • 1946年(昭和21年) - 東宇和郡東部10カ町村組合立野村農業学校開設(昭和23年に新制高校となり(愛媛県立野村農業高等学校)、昭和24年に愛媛県立野村高等学校となる)。
  • 1951年(昭和26年) - 国鉄バス火災事故、32名焼死。
  • 1954年(昭和29年) - 東宇和東部6箇町村合併促進協議会発足。

新制野村町発足以降

系譜

[編集]
野村町の系譜
(町村制実施以前の村) (明治期)              (昭和の合併)     (平成の合併)
            町村制施行時
高瀬  ━━━━┓
富野川 ━━━━╋━━━ 中筋村 ━━━━━━━━━━━━━┓
平野  ━━━━┫                     ┃
蔵良  ━━━━┛                     ┃
白髭  ━━━━┓                     ┃
松渓  ━━━━╋━━━ 渓筋村 ━━━━┳━━━━━━━━┫
長谷  ━━━━┫            ┃        ┃
四郎谷 ━━━━┛           あ┃        ┃
野村  ━━━━┓            ┃   い    ┃    え
阿下  ━━━━╋━━━━ 野村 ━━━━┻━ 野村町 ━━╋━━ 野村町 ━━━━┓
釜川  ━━━━┫                     ┃           ┃
片川  ━━━━┛                     ┃           ┃
中通川 ━━━━┓                     ┃           ┃
栗木  ━━━━╋━━━ 貝吹村 ━━━━━━━━━━━━━╋━ お        ┃
鎌田  ━━━━┫                     ┃           ┃
西   ━━━━┛                     ┃           ┃
予子林 ━━━━┓                     ┃           ┃
        ┣━━━ 横林村 ━━━━━━━━━━━━━╋━ か        ┃
坂石  ━━━━┛                     ┃           ┃   き
惣川  ━━━━━━━━ 惣川村 ━━━━━━━━━━━┳━┛           ┣━ 西予市
                            う             ┃
                                  明浜町 ━━━━┫
                                  宇和町 ━━━━┫
                                  城川町 ━━━━┫
                                  三瓶町 ━━━━┛

あ - 大正3年1月1日、渓筋村大字四郎谷字馬地を野村へ境界変更
い - 大正11年1月1日、町制
う – 昭和18年4月1日、上浮穴郡浮穴村大字小屋を編入
え - 昭和30年2月11日、新設合併
お - 昭和30年2月11日、貝吹村大字西の一部を肱川村へ編入
か - 大字予子林の一部を肱川村へ編入
き - 平成16年4月1日、新設合併
(注記)明浜町以下の昭和の合併以前の系譜はそれぞれの記事を参照のこと。

行政

[編集]
  • 町長
    • 池田政太郎: 1955年3月 - 1963年2月
    • 松井清: 1963年2月 - 1971年2月
    • 池田忠幸: 1971年2月 - 1979年2月
    • 柴田勲: 1979年2月 - 1987年2月
    • 山崎巖: 1987年2月 - 1999年2月
    • 大塚功: 1999年2月 - 2004年3月
  • 庁舎
    本庁のほか、渓筋(たにすじ)、中筋、貝吹、横林、惣川に支所がある。これはいずれも昭和の合併の前の旧村である。
  • 第三セクター
  • 平成の市町村合併の経緯
    • 野村町としては、東宇和郡全体の合併で特に問題なく進んだ。東宇和物産会館(愛称: どんぶり館)を4町共同で設けるなど、協調した取組みも背景にあった。

教育

[編集]

廃止された学校

[編集]

交通

[編集]

鉄道

[編集]
町内に鉄道はない。

路線バス

[編集]
  • 宇和島自動車
    以前は隣町である宇和町の卯之町駅からJRバス南予線(卯之町線)が野村町方面に向けて出ていたが、利用者の減少から1997年に撤退。JRバスの撤退後、運行路線はほぼそのままの形で宇和島自動車に引き継がれた。
    下宇和駅近くの下宇和口を経由して西予市民病院や大洲インターまでの路線のほか、西予市城川町、鬼北町日吉、予土線近永駅前を経由して宇和島市内の東高校前までの路線、旧野村町東部の辰之口や北部の白髭までの路線がある。

道路

[編集]
一般国道
国道197号国道441号
主要地方道
県道29号県道32号県道36号県道44号県道56号
一般県道
県道331号県道383号

出身有名人

[編集]

脚注

[編集]
  1. ^ 野村町誌 p3
  2. ^ 野村町誌 p961
  3. ^ 野村町誌 p962
  4. ^ 野村町誌 p963
  5. ^ 野村町誌 p964

参考文献

[編集]
  • 野村町誌編纂委員会『野村町誌』愛媛県東宇和郡野村町、1997年3月31日。 
  • 野村町誌編纂委員会『野村町誌 完結編』愛媛県東宇和郡野村町、2009年3月31日。 
  • 重大バス事故の歴史 - ウェイバックマシン(2019年11月1日アーカイブ分) - 国鉄バス火災事故の記述あり

関連項目

[編集]