東京都立南多摩中等教育学校
東京都立南多摩中等教育学校 | |
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校門 (2019年8月4日撮影) | |
北緯35度39分38.6秒 東経139度20分39.4秒 / 北緯35.660722度 東経139.344278度座標: 北緯35度39分38.6秒 東経139度20分39.4秒 / 北緯35.660722度 東経139.344278度 | |
過去の名称 |
八王子女学校 東京府立第四高等女学校 東京都立南多摩高等学校 |
国公私立の別 | 公立学校 |
設置者 | 東京 |
学区 | 東京都全域 |
設立年月日 |
(母体校)1908年 (中等)2009年 |
共学・別学 | 男女共学 |
課程 | 全日制課程 |
単位制・学年制 | 学年制 |
設置学科 | 普通科 |
学期 | 3学期制 |
学校コード | D213299900040 |
中等教育学校コード | 13351F |
所在地 | 〒192-8562 |
外部リンク | https://www.metro.ed.jp/minamitama-s/ |
ウィキポータル 教育 ウィキプロジェクト 学校 |
東京都立南多摩中等教育学校(とうきょうとりつ みなみたまちゅうとうきょういくがっこう、英語: Tokyo Metropolitan Minamitama Secondary Education School)は、東京都八王子市明神町四丁目に所在する東京都立中等教育学校。後期課程(高等学校に相当)からの入学(編入学)者は募集しない完全中高一貫校。通称は「南多摩(なんたま)」。
概要
[編集]1891年、教育者の横川楳子が「八王子にも女子教育を」との信念から私財を投じて創立した、八王子初の女学校である八王子女学校が起源である。1908年、八王子女学校を継承する形で東京府立第四高等女学校が創立。1950年に東京都立南多摩高等学校と改称。2010年度に中等教育学校に移行した。
入学に際しては適性検査を行い、いわゆる学力試験は行わない。適性検査は2種類あり、適性検査Iでは作文の問題(南多摩作成)、IIでは理系の問題(東京都共通問題)が出題され、ともに論理的に物事を考える力、自分の考えを適切に表現する力が問われる。検査なので、受験ではなく受検と書かれることが多い。
また、当学校では6年間の内前半の3年間(いわゆる中学生)を前期課程、後半の3年間(いわゆる高校生)を後期課程と区別し、前期から後期へは3年生の夏休み明けに行われる「接続テスト」と呼ばれるテスト(「クリアテスト」と呼ばれる再試験もある)に合格することが条件とされている。
教育理念は「人間力の南多摩 -心・知・体の調和-」。設置学科は全日制課程普通科(1学年4クラス)。学校長は宮嶋淳一である。
なお、本校の名称「南多摩」は南多摩地区(旧南多摩郡)の「南多摩」を意味し、JR南武線の南多摩駅(稲城市)とはかなり離れている。
沿革
[編集]- 1891年 - 横川楳子が本立寺の空地に前身となる私立八王子女学校を設立。
- 1908年 - 東京府立第四高等女学校として開校。
- 1943年 - 都制実施により、東京都立第四高等女学校となる。
- 1946年3月1日 - 昭和天皇の行幸(昭和天皇の戦後巡幸の一環)[1]。
- 1947年 - 定時制を設置。
- 1948年 - 東京都立第四女子新制高等学校となる。中学校を併設、普通科を設置。
- 1949年 - 男女共学化。
- 1950年 - 東京都立南多摩高等学校と改称。
- 1967年 - 学校群制度導入。富士森高校、日野高校と71群を組む。
- 1978年 - 71群から日野高校が分離される。
- 1982年 - グループ合同選抜制度導入。71グループに編成される。
- 1994年 - 単独選抜となる。
- 2010年 - 中等教育学校を設立し中高一貫校化。
- 2015年 - 高校募集を停止。
フィールドワーク活動
[編集]当校では特色として「フィールドワーク活動」を推進している。身近な点から疑問を発見する「課題発見力」、そして話し合いや調査をして情報を得る「コミュニケーション力」を基にした「情報収集力」「分析力」の育成を目的としており、この基礎的スキルの習得を目指している。
- 1年生:地域調査
- 2年生:モノ語り
- 3年生:科学的検証
- 4・5年生:自己課題研究「ライフワークプロジェクト」
前期課程(1・2・3年生)では主に班活動で1年生での地域調査を、2年生では製品などのモノについて調査し、3年生では研究室訪問を行い科学的に検証する活動が行われている。主に金曜日5・6時間目に「総合」として授業が行われている。
後期課程では分野別ゼミ研究(研究テーマごとに分かれた少人数研究)でより専門的な内容に挑戦し、「批判的思考」や「創造的思考」を身につけることを目的としている。
また、表現の形態は毎回異なっており、1年生ではポスターセッション、2年生では学年で1冊の本を作成、3年生ではプレゼンテーション、4・5年生では論文となっている。
これらのフィールドワーク活動のうち前期課程の生徒(一部後期課程の生徒も含まれる)は毎年行われる「成果発表会」にて一年間の活動をまとめ、発表する。
委員会
[編集]- 学級(前期)・ホームルーム(後期)
- 生活
- 美化
- 保健・給食(前期)・保健(後期)
- 図書
- 広報・放送
- 選挙管理
- 合唱祭実行
- 文化祭実行
- 体育祭実行
- 成果発表会実行
- 防災支援隊(有志)
委員会はクラス内で決定、そのほか生徒会執行部、監査部が存在しており、それらは生徒総会による選挙で任命される。
また、一年に8回ほど中央委員会が開かれ、議事が行われる。
部活動
[編集]5人以上かつ2学年以上の部員と顧問1人以上の設置により、同好会となる。その後、監査部生徒による経過観察期間を経て、正式に部活動と認められる。
行事
[編集]当校では、毎年三大行事として合唱祭・文化祭・体育祭を行う。これらをまとめて「南魂祭(なんたまさい)」と称している。
南魂祭に含まれないものに、「成果発表会」や「マラソン大会」がある。
また、宿泊行事も充実しており、一年生では八ヶ岳研修旅行、二年生では京都・奈良研修旅行、四年生は防災宿泊研修とオーストラリアに一週間ほどホームステイをする。また、年によっては、この他の学年でも宿泊行事が行われることもある。(2017年現在)
施設
[編集]通用門脇には創立者である横川楳子の銅像が設置されている(通称:楳子像門)。校庭脇にはテニスコート、道を挟んで反対側には体育館棟がある。体育館棟は1階に男子更衣室、柔道場、剣道場、トレーニングルームがあり、2階に女子更衣室と体育科教官室、吹き抜けがあり、3階に体育館という構造になっている。また、体育館横には短水路のプール(8コース)とシャワーが備えられていて、夏季の体育の授業と水泳部で使用されている。
校舎は西館と東館からなり、東館が旧校舎、西館が新校舎である。しかし、改装されたため東館の方が新しく見える。西館には経営企画室や化学室、物理室、生物室、理科実験室、理科講義室、コンピュータ室、図書室などが配置され、吹き抜けとなっている。また西館にはエレベーターが設置されている。同じく4階建ての東館には、職員室、ランチルーム、購買部、保健室、家庭科系教室、音楽室、小ホールなどがある。東館2階からは体育館の2階に向けて「虹の架け橋」と呼ばれる渡り廊下がある。
同窓会
[編集]あかね会と称し、府立四女から中等教育学校の卒業生が会員となっている。総会の実施や会報の発行を行っている。
交通
[編集]著名な出身者
[編集]府立四女からの出身者を含む。
- 曽我町子 - 女優
- 黒須隆一 - 前八王子市長
- 逸見智彦 - バレエダンサー
- 涼花リサ - 元宝塚歌劇団雪組娘役
- 伊藤佑介 - プロけん玉師
- 三遊亭遊七 - 落語家
- 北村浩子 - フリーアナウンサー
- 浅野哲 - 衆議院議員
- 安藤なつ - 芸人(メイプル超合金)
- 並木敏成 - バスプロ
- 渡邉妙子 - 刀剣学者、佐野美術館理事長
脚注
[編集]- ^ 原武史『昭和天皇御召列車全記録』新潮社、2016年9月30日、90-91頁。ISBN 978-4-10-320523-4。
- ^ “太鼓部活動報告”. 東京都立南多摩中等教育学校 (2019年8月4日). 2023年12月14日閲覧。