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恩給金庫

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

恩給金庫(おんきゅうきんこ)は、1938年(昭和13年)に設立された特殊法人

概要

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恩給勲章に付属する年金金鵄勲章など)等を担保に、それらの受給者で生活に困窮する者へ融資を行う目的で、1938年(昭和13年)に恩給金庫法(昭和13年3月31日法律第57号)により設立された。資本金は3000万円[1]。恩給金庫法では恩給金庫の設立のほか、一般の金融業者に恩給の権利を譲渡または担保に供することができないよう措置されており、困窮する遺族を高利貸しから守り、恩給金庫で救済する目的があった[2]。恩給金庫は第二次世界大戦後の1949年(昭和24年)に国民金融公庫に業務を引き継ぎ解散した。

初代理事長には拓務大臣などを歴任した児玉秀雄伯爵児玉源太郎陸軍大将の子息)が就任し、設立委員には児玉や石渡荘太郎大蔵次官船田中法制局長官下条康麿賞勲局総裁らのほか、陸海軍の人事局長である阿南惟幾清水光美も名を連ねていた[3]資本金は政府出資のほか民間からも出資され、恩給債券という金融債の発行も認可されていた[4]

脚注

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  1. ^ 恩給・勲章年金を担保に融資、法案提出『東京朝日新聞』(昭和13年2月10日)『昭和ニュース事典第6巻 昭和12年-昭和13年』本編p60 昭和ニュース事典編纂委員会 毎日コミュニケーションズ刊 1994年
  2. ^ 高利貸しの弊害除くのが目的『大阪毎日新聞』(昭和13年4月7日)『昭和ニュース事典第6巻 昭和12年-昭和13年』本編p61
  3. ^ 「恩給金庫誌 : 創業満三周年」1941年、巻頭写真(国立国会図書館デジタルコレクション)
  4. ^ 百瀬孝 『事典 昭和戦前期の日本 制度と実態』 伊藤隆監修、吉川弘文館、1990年、p. 200。

関連項目

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