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信州味噌

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
市販されている信州味噌

信州味噌(しんしゅうみそ)は、長野県信州)を中心に生産されている、米麹大豆でつくる味噌(米味噌)で、淡色で辛口を特徴とする。

概要

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石井味噌(松本市)味噌蔵

中世以来信濃国においては、鎌倉時代より心地覚心の創建した安養寺(佐久市)を発祥の地として、味噌造りが盛んにおこなわれていた。さらに明治年間に諏訪湖周辺で製糸業が盛んになると、女工などの多くの従業員が働く工場の賄いとして味噌が大量生産され始めた[1]。こうした製造ノウハウは、1923年関東大震災に乗じて首都圏の味噌市場を信州味噌が席巻する契機の一つとなった。

明治時代末期に日本陸軍糧秣廠に勤めていた河村五郎(日出味噌創業者)が醸造時間を大幅に短縮する味噌速醸法を考案した際、特許が開放された仙台味噌の醸造法とセットで全国に普及したが[2]1944年マルマンがさらなる速醸法(中田式速醸法)を開発し、それを信州味噌の製造法とともに関東地方に普及したことでシェアを伸ばした。戦後は日本で生産・消費されている味噌の約4割が、信州味噌となっている。

大手の味噌製造会社の本社・工場が長野県に集中している。中小企業も多く、業界団体として県下各地に協同組合を組織している。その上部組織として、長野県味噌工業協同組合、及び長野県味噌工業協同組合連合会がある。「信州味噌」の名称は長野県味噌工業協同組合所有の団体商標である[3][4]

主な製造会社

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信州の味噌醸造

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大手味噌メーカーの約4割が、信州味噌の長野県を発祥としている。

創業年 設立年 会社 本社 備考
1662年 1933年 宮坂醸造(現:神州一味噌) 長野県諏訪市 神州一味噌
1854年 1948年 マルコメ 長野県長野市 青木味噌醤油
1872年 竹屋 長野県諏訪市
1888年 1951年 マルマン 長野県飯田市
1918年 ハナマルキ 長野県伊那市 花岡金春商店

出典・脚注

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  1. ^ 製糸の真実を伝える— 岡谷蚕糸博物館”. 岡谷蚕糸博物館 (2018年). 2021年8月17日閲覧。
  2. ^ 創業秘話(日出味噌醸造元ホームページ)
  3. ^ 登録番号・第5160487号ほか
  4. ^ 信州味噌 長野県

関連項目

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外部リンク

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