二宮敬
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二宮 敬(にのみや たかし、1928年9月27日 - 2002年)は、日本のフランス文学者、翻訳家。東京大学名誉教授。
人物
[編集]東京出身。1945年東京府立第六中学校(現・都立新宿高等学校)卒業。東京大学仏文科卒、渡辺一夫門下で後継者。1963年東京大学仏文科助教授、1974年教授、1989年定年退官し、フェリス女学院大学教授、1994年白百合女子大学教授。
フランス・ルネッサンス期を中心に文学および思想史を研究した。歴史学者(中世フランス)の二宮宏之は弟、フランス文学者の二宮フサは夫人である。著名な弟子は宮下志朗、篠田勝英らがいる。
著書・共著
[編集]- 「学習計画」「パラクレシス」「戦争は体験しない者にこそ快し」
編著
[編集]- 『渡辺一夫著作集』(全14巻、筑摩書房、大江健三郎と共編)、師の生前に12巻目まで、没後に13・14巻
- 原文の大半がフランス語表記の戦中日記(抜粋は全集14巻)を編訳[1]
- 完訳版『渡辺一夫敗戦日記』(博文館新社、1995年)
- 『渡辺一夫ラブレー抄』(筑摩叢書、1989年)、著作集より抜粋
- ラブレー『ガルガンチュワとパンタグリュエル』(筑摩書房、河出書房新社の各・世界文学全集)
翻訳
[編集]- 『けものたち / 死者の時』(ピエール・ガスカール、渡辺一夫・佐藤朔共訳、岩波書店) 1955。改訳・岩波文庫 2007。1953年ゴンクール賞受賞
- 『おやじ / 俺にも一言』(J・F・ブルボン、紀伊国屋書店) 1958
- 『太陽の影 アルジェリア出征兵士の手記』(ジャン・ミュレール、鈴木道彦・小林善彦共訳、青木書店) 1958
- 『十六世紀フランス文学』(V・L・ソーニェ、山崎庸一郎・荒木昭太郎共訳、白水社、文庫クセジュ) 1958、改版1990
- 『危険な遊び』(ルネ・マソン、三笠書房) 1959
- 『自由思想の歴史』(アルベール・バイエ、二宮フサ共訳、白水社、文庫クセジュ) 1960
- 『ヨーロッパ中世の哲学』(エドワール・ジョノー、白水社、文庫クセジュ) 1964、のち改版
- 『痴愚神礼讃』(エラスムス、渡辺一夫共訳、中央公論社、世界の名著) 1969。改訂新版(中公クラシックス) 2006
- 『愛せないのに』(エルヴェ・バザン、山本顕一共訳、白水社、新しい世界の文学7) 1970
- 『シャルル九世年代記』(プロスペル・メリメ、中央公論社、新集 世界の文学13) 1971
- 『ルネサンスの哲学』(エレーヌ・ヴェドリーヌ、白井泰隆共訳、白水社、文庫クセジュ) 1972
- 『フランス・ルネサンスの文明 人間と社会の基本像』(リュシアン・フェーブル、創文社 歴史学叢書) 1981。改訂版・ちくま学芸文庫 1996
- 『図説 天才の子供時代 歴史のなかの神童たち』(E・ル・ロワ・ラデュリー, ミシェル・サカン 編、監訳、新曜社) 1998
- セバスチャン・カステリヨン『悩めるフランスに勧めること』-『フランス・ルネサンス文学集1 学問と信仰と』収録(全3巻、白水社) 2015[2]