[go: up one dir, main page]

コンテンツにスキップ

中森俊介

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
中森 俊介
千葉ロッテマリーンズ #56
2023年10月20日京セラドーム大阪
基本情報
国籍 日本の旗 日本
出身地 兵庫県篠山市(現:丹波篠山市
生年月日 (2002-05-29) 2002年5月29日(22歳)
身長
体重
182 cm
90 kg
選手情報
投球・打席 右投左打
ポジション 投手
プロ入り 2020年 ドラフト2位
初出場 2023年3月31日
年俸 1500万円(2024年)[1]
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)
派遣歴

中森 俊介(なかもり しゅんすけ、2002年5月29日 - )は、兵庫県篠山市(現:丹波篠山市)出身のプロ野球選手投手)。右投左打。千葉ロッテマリーンズ所属。

経歴

[編集]

プロ入り前

[編集]

篠山市立福住小学校(現:丹波篠山市立多紀小学校)2年生の頃に多紀野球少年団で野球を始める[2][3]

篠山市立篠山東中学校に進学し、軟式野球部に入部[4]。3年次には県大会4強入りを果たした[3]。また、3年生の7月から三田ボーイズに所属し、そこで初めて硬式球を握ることとなった[4]

高校は明石市立明石商業高等学校に進学。同学年に来田涼斗がいる。1年春からベンチ入りを果たし[3]、1年夏の第100回全国高等学校野球選手権記念大会に出場。初戦の八戸学院光星戦に3番手として登板したが、延長10回表に1点を取られ敗退した[5]

2年春は第91回選抜高等学校野球大会に出場。初戦の国士舘戦で自己最速となる146km/hを記録するなど、9回を141球10奪三振1失点で完投勝利を挙げると、2回戦の大分戦では自己最速をさらに更新する147km/hを記録[3]。7回4安打7奪三振無失点でベスト8進出を果たした[3]。準々決勝は東妻純平黒川史陽らを擁する智弁和歌山と対戦。9回を161球で投げ切ると、チームは9回にサヨナラ勝ちし、ベスト4に進出した[3]。準決勝は石川昂弥擁する東邦と対戦。123球で8回を投げたが、4失点で完投負けし、準決勝敗退となった[6]。2年夏は第101回全国高等学校野球選手権大会に出場。初戦の韮澤雄也井上朋也擁する花咲徳栄戦を9回6安打3失点の好投で勝利する[7]。準々決勝では武岡龍世ら擁する八戸学院光星と対戦。7回途中から2回1/3を無失点に抑え、チームを春夏連続のベスト4進出に導いた[2]。この試合では自己最速となる151km/hを記録[2]。甲子園での2年生投手では、安樂智大が記録した155km/hに次いで歴代2位の記録となった[2]。準決勝では井上広大小深田大地擁する履正社と対戦。初回に4点を奪われたが、その後は粘りのピッチングで8回を5失点で投げ切った。しかし、打線が6安打に抑えられ、1-7で敗退した[8]

3年春は第92回選抜高等学校野球大会への出場が内定していたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止となった。選手たちへの救済として3年夏に開催された2020年甲子園高校野球交流試合では、桐生第一と対戦し、9回2失点で完投勝利を挙げた[9]

2020年10月26日のドラフト会議で、千葉ロッテマリーンズから2位指名を受け、11月26日に契約金6000万円、年俸720万円で契約合意した(金額は推定)[10]。背番号は56[11]。丹波篠山市出身者としては、三宅成幸近鉄バファローズ)以来、51年ぶりのプロ野球選手となった。

ロッテ時代

[編集]

2021年は、一軍・二軍ともに登板はなく、対外試合の登板は社会人チーム・セガサミーとの練習試合と[12]みやざきフェニックス・リーグのみで[13]、体作りやフォーム固めに専念したシーズンとなった[14]。シーズンオフには、現状維持となる年俸720万円で契約更改した(金額は推定)[15]

2022年は二軍公式戦初登板を果たすも、右肩痛を発症したため4月中旬以降は出場せず、防御率0点台ながら6試合の登板(うち先発3試合)にとどまった[16][17]

2023年は開幕一軍入りを果たし、一軍登板3試合となる4月5日の北海道日本ハムファイターズ戦(ZOZOマリンスタジアム)で2番手として登板し、1回を投げ1失点を喫するも、その裏で味方が逆転したため、プロ初勝利を挙げた[18]。主に救援として13試合に登板し、8月には先発にも挑戦した[19]クライマックスシリーズのメンバーにも入り、ファーストステージで登板した。契約更改では780万円増の推定年俸1500万円でサインした[20]。11月17日からはオーストラリアン・ベースボールリーグシドニー・ブルーソックス森遼大朗池田来翔とともに派遣され[21]、翌年からの先発挑戦を見据えて長いイニングでの登板を経験した[22]

2024年は開幕を二軍で迎える。二軍では5月以降に調子を上げ[23]、6月12日に一軍に昇格し、同日の横浜DeNAベイスターズ戦(ZOZOマリン)で同年初先発登板した。5回2/3を2失点と粘投し、勝利投手の権利を得たまま降板したが、後続投手が大量失点を喫したため、初先発勝利はならなかった[24]。6月26日の東北楽天ゴールデンイーグルス戦(ZOZOマリン)では、5回2/3を1失点に抑え、先発初勝利を飾った[25]

選手としての特徴

[編集]

ストレートの最速は152km/h[26]、変化球はスライダーチェンジアップカーブフォークを投じる[27]。中森の投げるストレートは少しスライドするいわゆる真っスラで、2022年の二軍登板ではその球でゴロを量産し、監督の吉井理人からは「非常識なストレート」と称されている[16][28]

詳細情報

[編集]

年度別投手成績

[編集]




















































W
H
I
P
2023 ロッテ 13 2 0 0 0 3 2 0 0 .600 86 20.1 17 2 8 2 3 10 1 0 8 8 3.54 1.23
通算:1年 13 2 0 0 0 3 2 0 0 .600 86 20.1 17 2 8 2 3 10 1 0 8 8 3.54 1.23
  • 2023年度シーズン終了時

年度別守備成績

[編集]


投手












2023 ロッテ 13 0 5 0 1 1.000
通算 13 0 5 0 1 1.000
  • 2023年度シーズン終了時

記録

[編集]
初記録

背番号

[編集]
  • 56(2021年 - )

脚注

[編集]
  1. ^ ロッテ - 契約更改 - プロ野球」『日刊スポーツ』。2023年11月7日閲覧
  2. ^ a b c d 大谷超え!明石商・中森151キロは2年生歴代2位」『日刊スポーツ』2019年8月18日。2020年12月29日閲覧
  3. ^ a b c d e f 篠山市 20年のあゆみ (PDF)」『丹波篠山市』。2020年12月29日閲覧
  4. ^ a b プロ注目!明石商エース中森くんの小学生時代はガリガリでノーコンだった!?」『BASEBALL KING』2019年12月2日。2020年12月29日閲覧
  5. ^ 第100回全国高等学校野球選手権記念大会 一回戦 八戸学院光星vs明石商」『高校野球ドットコム』2018年8月11日。2020年12月29日閲覧
  6. ^ “脅威の2年生”明石商・来田「悔しい気持ちしかない」夏へ「一振り一振りが大事ということを学んだ」」『スポーツニッポン』2019年4月2日。2020年12月29日閲覧
  7. ^ 第101回全国高等学校野球選手権大会 二回戦 明石商vs花咲徳栄」『高校野球ドットコム』2019年8月11日。2020年12月29日閲覧
  8. ^ 履正社が5戦連続二桁安打!2年生右腕・岩崎の好投で決勝へ」『BASEBALL KING』2019年8月20日。2020年12月29日閲覧
  9. ^ ドラフト1候補の明石商・中森俊介が「逸材」と言われる3つの理由/2020甲子園交流試合リポートVol.13」『週刊ベースボール』2020年8月16日。2020年12月29日閲覧
  10. ^ ロッテ、ドラ2中森と契約「1年目の目標は15勝を挙げること」」『BASEBALL KING』2020年11月26日。2020年12月29日閲覧
  11. ^ ロッテドラ1・鈴木昭汰は「35」2位中森は「56」、新人9選手の背番号を発表」『Full-Count』2020年12月9日。2020年12月29日閲覧
  12. ^ 【ロッテ】中森俊介が“里帰り恐怖症”に陥りつつあることを告白 「『来田は活躍しているのに』と言われたら…」」『中日スポーツ』2021年11月23日。2022年2月17日閲覧
  13. ^ 公式戦未登板のロッテ高卒2年目右腕が1軍昇格 2年目のブレークに期待膨らむ」『高校野球ドットコム』2022年2月13日。2022年2月17日閲覧
  14. ^ 「もっと成長していかないと」。課題に向き合ったロッテ・中森」『BASEBALL KING』2021年11月17日。2022年2月17日閲覧
  15. ^ ロッテ佐々木朗希に続け!中森俊介、現状維持「波に乗って行けるように」」『日刊スポーツ』2021年12月8日。2022年2月17日閲覧
  16. ^ a b 鎌田直秀「【ロッテ】「特殊な投手。非常識なストレート」吉井理人監督が中森俊介を評価 高校の先輩が福男」『日刊スポーツ』2023年2月3日。2024年6月13日閲覧
  17. ^ 鎌田直秀「【ロッテ】中森俊介ZOZOマリン無失点デビュー「たぶん誰も覚えていない」3年目の飛躍へ決意」『日刊スポーツ』2023年3月5日。2024年6月13日閲覧
  18. ^ a b 【ロッテ】中森俊介が高卒3年目でプロ初勝利「やっとスタート地点に立ったなという気持ちです」」『日刊スポーツ』2023年4月5日。2023年4月5日閲覧
  19. ^ a b ロッテ・中森5回4失点で初黒星 次のチャンスは…吉井監督「もちろん考えてます」」『スポーツニッポン』2023年8月23日。2023年8月23日閲覧
  20. ^ 【ロッテ】中森俊介は780万円増の1500万円でサイン「来季は先発で勝負したい」」『スポーツ報知』2023年11月6日。2024年6月13日閲覧
  21. ^ ロッテが3年目・中森らを豪州ウインターリーグに派遣 森、池田とともに“武者修行”」『Full-Count』2023年11月4日。2024年6月13日閲覧
  22. ^ ロッテ・中森 先発挑戦4年目右腕が2回無失点の好投「もっとレベルアップできれば」」『Sponichi Annex』2024年2月14日。2024年6月13日閲覧
  23. ^ 今季初先発のロッテ・中森俊介「自分の持ち味は真っ直ぐ」チェンジアップは前回の二軍戦で「握りを変えていい変化」と手応え」『BASEBALL KING』2024年6月12日。2024年6月13日閲覧
  24. ^ 今季初先発で粘投 ロッテの22歳右腕・中森投手 6回途中2失点も勝ち星つかず」『丹波新聞』2024年6月12日。2024年6月13日閲覧
  25. ^ 久保賢吾「【ロッテ】中森俊介6回途中1失点で今季初勝利「ここで満足していたら絶対ダメ」冷静に振り返る」『日刊スポーツ』2024年6月26日。2024年7月15日閲覧
  26. ^ 【ロッテ】中森俊介が1軍初登板!MAX152キロ「1軍で投げことが出来てほっとしています」」『日刊スポーツ』2023年3月31日。2024年6月14日閲覧
  27. ^ 明石商・中森はロッテが2位指名 中学時代に誓ったプロへの決意」『スポーツニッポン』2020年10月26日。2021年1月23日閲覧
  28. ^ WBC吉井理人・投手コーチも絶賛の「非常識なストレート」とは? “特殊な投手” ロッテ中森俊介(20)を直撃」『FNNプライムオンライン』2023年4月16日。2024年6月13日閲覧
  29. ^ 【ロッテ】中森俊介が1軍初登板!MAX152キロ「1軍で投げることが出来てほっとしています」」『日刊スポーツ』2023年3月31日。2023年3月31日閲覧
  30. ^ 【ロッテ】中森俊介6回途中1失点で今季初勝利「ここで満足していたら絶対ダメ」冷静に振り返る」『日刊スポーツ』2024年6月26日。2024年6月26日閲覧

関連項目

[編集]

外部リンク

[編集]