傑作

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日本語

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この単語の漢字
けつ > けっ
常用漢字
さく
第二学年
音読み

発音

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名詞

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(けっさく)

  1. 文学美術などで、作品出来が特別優れていること。また、その作品。
  2. ひどく滑稽愉快な出来事や話。
    • アハハハ。上玉と見られたな。そこへ王君が出て来て最高級の御挨拶をした。アッハッハッハ。コイツは大笑いだ。王(ワン)公一代の傑作だろう。(夢野久作焦点を合せる』)
    • 市役所の理事さんが私に語ってくれた話というのが、現代神話としては傑作の一ツだったね。(略)急角度をミコシを担いで(略)一気に駈け降りる。(略)降りきってしまうと、(略)後向きのまま、にわかにダダダダッとこの急坂を駈け登るというんですなア。これ即ち人間の力ではなく、神様の力であり、神意也というのだね。(略)かくてこの荒れミコシが市街へとびだすと、どこへどう走りこみ突き当るか、担いでいる十六人には分らない。(略)あんまり暴れ方が激しいので、大問題となった。検察陣が出張して取調べることになったのである。神社側やミコシの担ぎ手は、(略)ミコシが自然に走りだすことで、神意だという。検察陣はそんなバカな。人意だ。(略)水カケ論になって、論より証拠、自分で担いでみなさい、ということになった。(略)するとネ。そのミコシが検事と判事に担がれてヒューと一気に表参道の急坂を駈け降りたとさ。アレヨと見るまに、後向きでヒューと上まで駈け登ったとさ。それから市街へとびこんでメッチャクチャ暴れたとさ。(坂口安吾安吾の新日本地理 伊達政宗の城へ乗込む―仙台の巻―』)

類義語

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対義語

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  • 凡作(ありふれた作品);拙作(劣った作品)

翻訳

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形容動詞

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(けっさく)

  1. ひどく滑稽愉快である様子。
    • アッハッハこいつあイヨイヨ傑作だ。(夢野久作焦点を合せる』)
    • 光代の話声や笑が高すぎたりすると、(略)/「うるさいのねえ、姉さんは。」/と、わざと誇張した顰め面をする我まま娘の真弓なのである。その真弓が、今晩はまだ親しみの淡い宏がゐるために、あの傑作な「うるさいのねえ」や顰め面を、一生懸命になつて我まんしてゐるにちがひないことを思ふと、光代は可笑しくてならなかつた。(神西清水と砂』)

活用

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中国語

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発音

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  • ピンイン: jiézuò
  • 注音符号: ㄐㄧㄝˊ ㄗㄨㄛˋ
  • 広東語: git6jok3
  • 閩南語: kia̍t-chok

名詞

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( (簡): 杰作 )

  1. (日本語に同じ)傑作。

朝鮮語

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この単語の漢字

名詞

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(ハングル:걸작 (geoljak) )

  1. (日本語に同じ)傑作。

ベトナム語

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この単語の漢字

名詞

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(チュ・クォック・グー: kiệt tác )

  1. (日本語に同じ)傑作。

脚注

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  1. 大辞林松村明 編、三省堂。