やどる

古典日本語「やどる」 < 「や」（屋） + 「とる」（取る）

• (東京式) やど​る [yàdóꜜrù] (中高型 – [2])
• IPA^(?): [ja̠do̞ɾɯ̟ᵝ]
• (京阪式) やどる

やどる【宿る】

1. 宿を借りる、逗留する。
   • 雨宿り
   • 夜軽井沢の油屋にやどる。（森鴎外 『みちの記』）
2. 寄り付く、とどまる。
   • 正直の頭に神宿る
   • 童女よ、坐れ、むらさきのまつげにやどる露ならば。（北原白秋 『海豹と雲』）
3. 姿や思いなどが心に止まる。
   • この日頃ひそかに胸にやどりたる悔ありわれを笑はしめざり（石川啄木）
4. 寄生する。
   • やどりぎ
5. 子が母胎にはらまれる。
   • 盗人たちは、それを見ると、ますます何かとはやし立てて、腹の子の親さえ知らない、阿呆な彼女をあざわらった。が、阿濃は胎児が次郎の子だという事を、かたく心の中で信じている。そうして、自分の恋している次郎の子が、自分の腹にやどるのは、当然な事だと信じている。（芥川龍之介『偸盗』）

• 他動詞:やどす

「や」（屋） + 「とる」（取る）

三拍動詞二類^(?)

• 連体形

  (平安時代)やどる

  (南北朝時代)や​どる

  (室町時代)や​どる

  (江戸時代)や​どる

やどる【宿る】

1. 泊（と）まる。宿泊する。
2. 留（とど）まる。
3. 寄生する。

• やどり

• 現代日本語: やどる