働事(はたらき-ごと)は、能楽において、演者の所作と、囃子によって構成される部分のうち、その所作が一定の表意的・具象的な要素を持つものを指す。 舞事と同じく、能管、小鼓、大鼓、太鼓(太鼓は入るものと入らないものがある)の四種の楽器が囃子に用いられる。舞事に比べると、全体的に勇壮で活発なものが多いのが特色である。また舞事は大半がシテまたはツレなどによって一人で行われるが、働事には「斬組」や「立廻り」のようにシテを中心とする多人数によって行われるものが含まれる。