中巌円月(ちゅうがんえんげつ)は、鎌倉時代末期から南北朝時代にかけての臨済宗大慧派の僧、数学者(和算家)、漢詩人。相模国鎌倉の出身で、俗姓は土屋氏。中巌は道号。諡号は仏種慧済禅師。東明慧日や虎関師錬らに学び、中でも元の東陽徳輝の法を嗣ぐことを表明した。大友貞宗・氏泰父子の帰依を受けた。数学に優れ、主著『觿耑算法』は散逸したが、『治暦篇』(『中正子外篇』6)が残る。また五山文学の代表者の一人であり、主著に詩文『東海一漚集』『東海一漚集余滴』、随筆『文明軒雑談』などがある。に坐像が残る。