くわえる

くわえる【加える】 (歴史的仮名遣い くはへる)

1. 既にあるものに更に他のもの足して増やす。あわせる。いれる。同じものの数を増やす。
   • 醤油を加える。
   • 燃料をもっと加える。
   • 検討課題に加える。
2. 度合いを増やす、もっと悪く、あるいは良くする。
   • 状況は混乱の度を加えた。
   • スピードを加える
   • 激しさを加える
   • 年齢を加えるに従ってますます偏屈になる。
3. (人を）仲間に入れる、参加させる。味方が増えるとは限らず、敵・観衆・聴衆が増える場合も含まれる。
   • メンバーに加える
4. 何らかの作用を、自分以外のものにおよぼす。影響を与える。おこなう。対象は人、物、両方を含む。
   • 検討を加える。批評を加える。考察を加える。説明を加える。修正を加える
   1. (影響を与える操作を)与える。ほどこす。
      • 振動を加える。熱を加える。
      • 治療を加える。
      • 暴行を加える。危害を加える。
      • 手心を加える。
   2. （既に自分のもの、用意したものなどに）付ける、載せる、貼る、書くなどする。
      • 「延暦寺に寄する寄文を書儲て、其に判を加へよと押責ければ」〈今昔物語・三一・二四〉
5. （「にくわえて」の形で）さらに追加して。追い打ちを掛けて。
   • 折からの人手不足に加えて資金繰りも悪化した。

• (東京式) くわえる [kùwáérú] (平板型 – [0])
• IPA^(?): [kɯ̟ᵝɰᵝa̠e̞ɾɯ̟ᵝ]

• 古典日本語くはふより（参考:加（くわ）ゆ）

• 加えるは、未完成・不揃いのものに加える＝足す、必要最小限の質･量を満たしているものに加える＝添えるのどちらの意味にも使う事が出来る。
• 加えるは糅てるよりも広い意味に、広い対象物に使う事ができる。

• ふやす、そえる、たす

• へらす、けずる

• かててくわえて
• 筆を加える

• 自動詞形:くわわる
• かてる、つづく

くわえる【咥える・銜える】 (歴史的仮名遣い くはへる)

1. 歯や、口で挟んで、顎で支える。
   • 口の中に対象物の全てを入れた場合は、口に含むと言う。咥えるとは、口に挟んでも顎で支える状態。すなわち口の外にはみ出している状態。
2. （古）従える。伴う。連れる。

• 古典日本語くはふより

• くわえたばこ

• 英語: hold in (the, one's) mouth
• 中国語: 叼 ^(zh)