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奈良盆地

奈良県の断層盆地

奈良盆地(ならぼんち)は、日本奈良県北西部に位置する標高100メートル以下の断層盆地を指す。大和盆地(やまとぼんち)、大和平野(やまとへいや)とも呼ばれる。

奈良盆地の地形図
龍王山城、北城本丸から見た奈良盆地

概要

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東西10 - 15キロメートル、南北25 - 30キロメートル、面積約300平方キロメートルの盆地で、菱形をなしている。盆地の周囲は、東が笠置山地大和高原)、西が生駒山地金剛山地、南が竜門山地といった山地となっている一方、北は標高100メートル前後の平城山丘陵となっている。

排水口は生駒山地と金剛山地の間のみとなるため、奈良盆地を流れる河川はいずれも大和川水系の河川となる。北から南へ佐保川富雄川竜田川などが、南から北へ寺川飛鳥川曽我川高田川葛下川などが流れ、いずれも最終的に大和川に合流し、西流して大阪湾に注いでいる。

盆地の北西から西にかけて西ノ京丘陵矢田丘陵馬見丘陵といった丘陵が位置するが、このうち大和川以南に位置する馬見丘陵は標高70メートル前後と低く、平城山丘陵とともに奈良盆地の一部とされる。これらの丘陵では大阪市京都市奈良市中心部などのベッドタウンとしてニュータウン開発が盛んに行われた。そのため、県面積の約12パーセントにすぎない奈良盆地に県民の約86パーセントが居住している。奈良県内の12のうち9市(の中心部)が奈良盆地に位置しており、盆地外となるのは五條市生駒市宇陀市の3市だけである。

平城山丘陵・西ノ京丘陵・矢田丘陵の各一部は関西文化学術研究都市(けいはんな学研都市)の奈良県域として開発されている。なお、平城山丘陵以北を流れる河川は天野川木津川などに注ぐ、淀川水系の河川となる。

典型的な盆地特有の内陸性気候であり、夏と冬で気温差が激しい。

歴史

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多くの歴代天皇皇居を置き、南部では藤原京、北部では平城京といった条坊制都城も築かれ、奈良時代までのほとんどの期間において日本の政治文化の中心だった場所である。5世紀中盤には盆地の最北端に、天皇一族の陵である佐紀盾列古墳群がつくられた。大和国(=奈良県域)では、奈良盆地に当たる場所を国中(くんなか)、山間部を山中(さんちゅう)とも呼ぶ[1]

脚注

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  1. ^ 小項目事典,世界大百科事典内言及, 精選版 日本国語大辞典,日本歴史地名大系,日本大百科全書(ニッポニカ),ブリタニカ国際大百科事典. “国中(くになか)とは? 意味や使い方”. コトバンク. 2024年5月6日閲覧。

関連項目

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