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Sunday early morning

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
『Sunday early morning』
momo-i(桃井はるこ)スタジオアルバム
リリース
ジャンル 萌えソングアニメソングJ-POP
レーベル エイベックス・エンタテインメント (AVCA-26638)
プロデュース 鈴木太朗
チャート最高順位
momo-i(桃井はるこ) アルバム 年表
COVER BEST カバー電車
(2007年)
Sunday early morning
(2008年)
more&more quality RED 〜Anime song cover〜
(2008年)
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Sunday early morning」(サンデー アーリー モーニング)は、 2008年3月5日に発売された桃井はるこオリジナルアルバム[2][3][注 1]

表題の「Sunday early morning」(日曜の朝)は、オタクにとって好きな趣味を夜通しできる土曜の夜から、さらに日曜の朝を迎えると、アニメ番組や特撮ものなどが始まる「土曜の夜の延長でワクワクする最高の時間」とのことからつけられている[5][7][9]

概要

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UNDER17を解散し独立してからは、「さいごのろっく」に代表されるような「虐げられたオタクのためのブルース」とでもいうべきメッセージ性の強い楽曲を主としてきたが、もっと遊び心のある、自分もみんなも楽しめるものをつくろうと気づいたのが根本的な創作の動機となった[11][12][13]

曲調は桃井のルーツであるアイドル歌謡からUNDER17時代を表す萌えソング、アニメソング、J-POP、ロックが多彩に絡み合うが、中でもエレクトロ・ユニット「MISSILE CHEWBACCA」がトラックメイキングを担当したことで、8bit調の電子音が多く盛り込まれている[14][15]

全体の半数で編曲を行うなど桃井自信が曲作りに大きく関与するようになっており[16][17]、先行して出された「ルミカ」と野川さくらと共演した「ハイ・エナジー」、『瀬戸の花嫁』の冒頭主題歌「Romantic summer」を編曲し直して再歌唱したものを収録するなど、「ずっと連載していた小説が単行本になった、みたいな感覚」と語る、ベスト盤的な側面も持ち合わせている[4]

収録曲

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※太字はシングルカットないし先行シングルが存在する曲

  1. Sunday early morning
    作詞・作曲:桃井はるこ 編曲:MISSILE CHEWBACCA/Uh-My boy
  2. Romantic summer -momo-i version-
    作詞・作曲:桃井はるこ 編曲:MISSILE CHEWBACCA
    瀬戸の花嫁 OP
  3. 21世紀
    作詞・作曲・編曲:桃井はるこ
  4. RADIO DAYS RADIO NIGHTS
    作詞・作曲・編曲:桃井はるこ
  5. Enter!
    作詞・作曲・編曲:桃井はるこ
    文化放送「桃井はるこの超!モモーイ」オープニングテーマ/秋葉原エンタまつり2006イメージソング
  6. いまあなたが好き
    作詞・作曲:桃井はるこ 編曲:久米由基
  7. Party!
    作詞・作曲・編曲:桃井はるこ
    文化放送 「桃井はるこの 超!モモーイ!」 OP
  8. ハイ・エナジー -momo-i version-
    作詞・作曲:桃井はるこ 編曲:齋藤真也
    スーパー・ドールラマ「Kawaii! JeNny」ED主題歌
  9. ルミカ
    作詞・作曲・編曲:桃井はるこ
    スーパー・ドールラマ「Kawaii! JeNny」OP主題歌
  10. ナイト・で・ないと
    作詞・作曲:桃井はるこ 編曲:Haraddy
    プリズム・アーク らぶらぶマキシマム! OP
  11. Thunder Shot!
    作詞・作曲:桃井はるこ 編曲:齋藤真也
  12. Good Morning!
    作詞・作曲・編曲:桃井はるこ
    文化放送 「桃井はるこの 超!モモーイ!」 エンディング
  13. Get Wild *初回版のみのボーナス・トラック[18]
    作詞:小室みつ子 作曲:小室哲哉

解説

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Sunday early morning

ニコニコ動画でファミコン風の弾き語りをしたら、予想外に人気が出たことから、「自分がすごく楽しんでやったから」「自分が楽しんで、みんなが楽しんでくれるっているのが、まず基本だという事に改めて気づいて。じゃあ楽しくやろう!」とのことが創作の元となった[19]。歌詞全体を初めて英語で行うことに挑戦しており、空耳でアニメ作品の題名を連呼しているように聞こえるダブルミーニングも持つ[14]。MISSILE CHEWBACCAに編曲を頼み、エレクトロクラッシュ風の演奏になっている。

Romantic summer -momo-i version-

原曲はベンチャーズのようなグループ・サウンズと80年代のテクノポップが合わさった曲であったが、8bitのダンスミュージックのようなアレンジになっている[8]

21世紀

思想的に重要な曲で、「今、みんなが21世紀に失望していますよね?「21世紀になったらもっともっと便利になっているはずだったのに!」って。でもね、本当はみんな幸せなんですよ。携帯を誰もが持っているし、自動改札とか超カッコいいし、コンビニで携帯をかざすだけで買い物ができる時代でしょ?インフラが発達しているからこそ、人間がくだらないことで争ったり、陰湿なことをするのってナンセンスだなって。だからもっと21世紀を楽しもうよ、って歌です。」と語るメッセージソング。

RADIO DAYS RADIO NIGHTS

好みであるTOM★CATを指向した曲。歌詞に表れているが、桃井の母は自らアマチュア無線を行うほど無線やラジオ好きで、桃井自身も愛好している。

Enter!

「ワンダーモモーイ」の萌え部分のみを抽出したような萌えソング。enter!には"entertainment"とキーボードのEnterキー、そして「お祭りに参加してね!」という意味が込められている。

今、あなたが好き

一見真面目なラブソングだが、オタク同士のカップルを想定している。この曲までをレコードのA面として想定した配曲[20]

Party!

元々、「桃井はるこの超!モモーイ」の主題歌であった「Enter!」に替わるものを新しくつくろうとして制作された。創作に悩んで90年代アイドルの曲を多く聞く中で、『魔法騎士レイアース』の主題歌であった吉成圭子の「明日への勇気」に感銘を受け、「こういう、キラキラしていて、夢いっぱいで、明るく元気になれる曲がいい」とのことで、Enter!の延長にありながらもダイナミックなシンセ・サウンドながら「テクノだけど優しい感じ」。また、B面の一曲目を意識して配置されている[8]

ハイ・エナジー -momo-i version-

「ハイ・エナジー」はそもそも1980年代に流行ったダンス・ミュージックのHi-NRGのことで、その曲名を歌詞に盛り込んだ言葉遊びをしている。例えば、「愛が止まらない」、「気味の瞳にラッキーラブ」は『君の瞳に恋してる』(カイリー・ミノーグ)と『ラッキーラブ』(ボーイズ・タウン・ギャング)の二つをかけている。

ルミカ

Kawaii! JeNnyやアニメエキスポ、ルミカのことを考えて作られた曲で、桃井にとってのJ-POPを追求した曲。アルバム収録に際して、アレンジが施されている[8]

ナイト・で・ないと

「普段美少女ゲームをやっている、健全な男性に対しての応援歌」で、「いざという時に頑張れるように、今から準備しておいたほうがいいよ!」という気持ちが込められている。典型的な萌えソングで、パンクの様な直接単純な表現をあえて感覚的おこなった[8]

Thunder Shot!

ミニ四駆「サンダーショット」を主題とした歌で、HR/HM調で唱っている。元々、桃井は幼少期よりミニ四駆を愛好していたが、同級生に贈ったものを否定され突き返された過去があった。そういった縁もあって、初めて作った「サンダーショット」の特別モデルとして、「ホットショットJr.」や「サンダーショット」の桃井特別版が発売されている[21][22][23]

Good Morning!

『桃井はるこの超!モモーイ!』のエンディングテーマとして、「まだ外は暗いんだけど、ラジオを聴いてくれているみんなに、「グッドモーニング!」っていう歌を贈ろうと」制作された。

Get Wild

「中学生のときには『Get Wild』のいろんなバージョンを入れた46分テープを自分で作って聴いてた」ほど思い入れのある曲で、歌われている歌詞が2008年の秋葉原のオタク文化にそのまま通じる若者の焦燥感を表す名曲と語っている[24][19]

[15]

関連商品

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  • 「Sunday early morning LIVE」@SHIBUYA-AX - アルバム発売直後は小規模な店舗イベントでのミニライブが行われたものの[25]、海外公演が重なったため本格的ライブツアーは翌2008年にまで待つことになる。その2008年に行われた渋谷AXでの公演を収録したライブ映像[26][27][28]
  • 「BEST CLIP」 - 主にSunday early morning収録曲のプロモーションビデオを収めたDVD。特典映像として製作中の様子と、ドイツで開催されたConnichi2007時の映像が収録されている[29]

脚注

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注釈

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  1. ^ 帯の売り文句は「バックボーンであるアキハバラ・カルチャーに類まれなるPOPセンスが融合し、ネクストLVのアーティストへと進化した、モモーイ初のフル・オリジナルアルバム!!」

出典

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  1. ^ a b Sunday early morning | 桃井はるこ | ORICON STYLE(ORICON STYLE)
  2. ^ 桃井はるこ初となるオリジナル・フルアルバム『Sunday early morning』発売記念イベントレポート! - axive アニソン専門 音楽ニュースサイト
  3. ^ ニューアルバム&1st PV集でモモーイを堪能 - 音楽ナタリー
  4. ^ a b c d 林桃 「NEW RELEASE CLOSE UP! 2」『声優アニメディア 2008年3月号』学習研究社 2008年2月9日 p.110
  5. ^ 「私、日曜の早朝四時からラジオ番組をやっているんですけど、友達はみんな聞いてくれていて、誰かにメールしてもすぐに返事が来るんですよ。5時に番組が終わって、そのぐらいの時間が一番眠いんだけど、そこをなんとか乗り切れば6時ぐらいからアニメやスーパーヒーロータイムが始まる、みたいな(笑)。なんか日曜の早朝って、土曜の夜の延長でワクワクするサイコーの時間だと思ったので、それをタイトルにしてしまいました」[4]
  6. ^ a b c 「Pick Up Interview」『声優グランプリ 2008年4月号』 主婦の友社 2008年4月1日 p.91
  7. ^ 「早朝の日曜日は、私をはじめとしたオタクたちにとって、すごく重要だったりするんですね。ネットゲームをしたり、動画サイトで盛り上がったり、ラジオを聴いたりして徹夜して、日曜の朝から始まるアニメや特撮の時間を迎える。そんな元気でワクワクする休みの日の朝というのが、このアルバムのテーマなんです。」[6]
  8. ^ a b c d e f はたの☆UP DATE 『hm3 SPECIAL vol.57 2008年4月号』 音楽専科社 2008年4月1日 p.42-45
  9. ^ ―タイトル・チューンからしてそうですもんね。強烈でした。
    「アルバムのテーマにも繋がるんですが日曜日の早朝に聴いてほしいっていうのがあるんです。ある意味、それはオタクにとってはプライムタイムなんですよ。たとえばアニメや特撮が始まる前のワクワクするような高揚感だったり、ネットゲームをやっていても人数は少ないんだけど、その時間にいる人はみんな本物みたいな」[8]
  10. ^ a b 桃井はるこ (1/3) - 「オタクのブルース」から「高品質のポップソング」へメジャーの音楽シーンにまっすぐ挑むモモーイの“本気”を聴け! - 音楽ナタリー PowerPush
  11. ^ 「去年まで私が作ってきたのはブルース。虐げられたオタクのためのブルースだったのかもしれない(笑)。私自身がオタクなので。これまでは曲を作るときに、この曲のテーマはこれで、こういうことをテーマにして作ったのです、みたいな、説明できるほうがいい曲だと思っていて、自分の曲はそうじゃないと許せないようなところがあったんです。そうやって作った曲はもちろん大切で、ライブでやってもみんな共感してくれるし、すごく意味があったんだけど、今回はそれにプラスして、もっと遊び心を入れたいと思ったんです。もっと単純に、明るくてかっこいい、ポップなものをやりたいなと思って」[10]
  12. ^ 「もしかしたら私に足りないのは、『遊び』なのかなと思ったんですね。去年までの私の曲って、自分の訴えたいことやメッセージ性みたいなものが全面に出ていて、それはそれでいいんですけど。今回はちょっと遊びのある曲を作ってみました」[4]
  13. ^ ―カラフルなアルバムになりましたね。
    「誰もやらないような新しいことに挑戦しつつ、やっぱこういうのっていいよねって再確認するみたいな。どちらの面もあるアルバムですよね。ただかわいくて楽しいっていうんじゃなくて、ちょっとひねくれたところがあるのがいいのかなって(笑)」[8]
  14. ^ a b モモーイが空耳テクノポップをニコニコ動画で公開中 - 音楽ナタリー
  15. ^ a b 「桃井はるこ&アニソンマガジンによる 『Sunday early morning』完全解説」『アニソンマガジン vol.4』 洋泉社 2008年4月8日 pp.2-8
  16. ^ 「12曲、すべてが自分の作詞・作曲で、アレンジも6曲自分でしました」[6]
  17. ^ 「自分でアレンジをするようになってできるようになってたことなので、自分のイメージしたものを、自分で形にする楽しさというのがわかってきたところなんです。」[4]
  18. ^ 「GET WILD」発売30周年記念アルバム「avex Edition」に桃井はるこのカバーVer.収録 : ニュース - アニメハック
  19. ^ a b 冨田明宏「INTERVIEW 桃井はるこ」『アニソンマガジン vol.4』 洋泉社 2008年4月8日 pp.2-5
  20. ^ 「昔のレコードみたいに6曲目までがA面、そして7曲目からB面として、またパーティが始まるというイメージ。アルバムってそういう儀式的なところがあると思うので、そこは大事にしてます」[6]
  21. ^ 電撃 - モモーイがスパモにやってくる! 限定ミニ四駆の発売記念イベント開催決定!!
  22. ^ 桃井が初めて作った『ミニ四駆』が『レーサーミニ四駆 ホットショットJr.』であったことから、『ミニ四駆PRO ホットショットJr.(MSシャーシ)』をベースに制作されたオリジナルマシン。ライブ会場でファンが使用するケミカルライト・ウルトラオレンジをモチーフに、ボディ、シャーシ、タイヤなどを鮮やかな専用カラーでコーディネート。 アキバの歌姫×ミニ四駆の限定コラボ! 『桃井はるこ Special Ver.2 ホットショットJr.(MSシャーシ)』 - ファミ通.com
  23. ^ ゲットナビ編集部 『もう一度買いたい! 遊びたい!! 昭和ホビー完全読本』 学研マーケティング 2015年 p.22
  24. ^ 「だって『誰かのために生きられるなら 何も こわくはない』とか、まさにアイドルのファン、例えばAKB48さんのイベントに並んでる人のことじゃないですか。『この街でやさしさに甘えていたくはない』っていうのは、メイド喫茶にはまっちゃった人とか。あと『ひとりでも 傷ついた夢をとりもどすよ』っていう部分、1人っていうのがすごいオタクっぽいと思うんですよ。2番の『クルマのライトにkissを投げては 車道で踊るあの娘 冷たい夜空をステージにして 哀しくおどけていたね』とか、もうこんなの、夜にメイド服着た女の子が歌ってたりとか、ファンがオタ芸してたりとか、そういう場面でしょ? 哀しくおどけてオタ芸してるじゃないですか(笑)だからこれを私が歌うと、オタクの、2008年のアキバの歌に聞こえてくるって、そう思ったんですよ。『この街で自由をもてあましたくはない』ってもしかしてニートか!この人!みたいな(笑)。拡大解釈ですが…。
    なんかそういうアキバの風景が思い出されてきて、改めて『Get Wild』は名曲だってことに気づいたんです。たぶんその頃の若者の焦燥感みたいなものとかを抽象的な歌詞で綴ってるんだと思うんですけど、それがぜんぜん現代に通用する、拡大解釈できる余地がある。やっぱり名曲とよばれる曲はすごいと思った。って、勝手に拡大解釈してるだけで怒られるかもしれないんですけど(笑)」[10]
  25. ^ ASCII.jp:元祖アキバ系アイドル桃井はるこがニューアルバムと初PV集を同時発売!
  26. ^ 桃井はるこ、SHIBUYA-AXでのワンマンライブが決定 - 音楽ナタリー
  27. ^ 桃井はるこ『Sunday early morning』ライブ 渋谷AX超満員 | アニメ!アニメ!
  28. ^ 「Sunday early morning LIVE」@SHIBUYA-AX | 桃井はるこオフィシャルweb
  29. ^ 「Sunday early morning」「BEST CLIP」3/05リリース! | 株式会社ライト・ゲージ

参考文献

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  • 『アニソンマガジン vol.4』 洋泉社 2008年4月8日 pp.2-8
  • 『声優アニメディア 2008年3月号』学習研究社 2008年2月9日 p.110
  • 『声優グランプリ 2008年4月号』 主婦の友社 2008年4月1日 p.91
  • 『hm3 SPECIAL vol.57 2008年4月号』 音楽専科社 2008年4月1日 p.42-45

外部リンク

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