日本企業によるPCT国際特許出願に関する分析―上場企業個票データを用いた検証
Chunxia Li ()
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Chunxia Li: Economic Research Institute for Northeast Asia (ERINA)
No 2202, Discussion papers from ERINA - Economic Research Institute for Northeast Asia
Abstract:
近年、日本企業による国内への特許出願数は横ばい状態になっているが、WIPO(世界知的所有権機関)へのPCT国際特許出願数は増加する傾向にある。企業は自社による出願だけではなく、外国の出願人を含む他の出願人との共同出願も行われている。Henry Chesbrough は「オープンイノベーション」を提起して以来、組織外の知識や技術を積極的に取り込む「オープンイノベーション」へ関心が高まっている。 本稿は、日本のすべての製造業上場企業、およびサービス業企業のうち特許を出願する可能性が高い情報通信業の上場企業を研究対象とし、企業のPCT国際特許出願数をイノベーションの指標とし、さらに、他国の出願人とのPCT国際特許共同出願数を国境を越えたオープンイノベーションの代理指標とし、企業のイノベーションの実施に影響を与える要因を解明するとともに、国際オープンイノベーションの実施の有無が企業の生産性と関連があるかを分析課題とする。 本稿の分析結果は以下のように要約される。第1に、企業の研究開発支出、海外進出国数はPCT国際特許出願数および他国とのPCT国際特許共同出願に正の影響を与えていることを検出した。企業規模(従業員数、総資産)に関しては、PCT国際特許出願数に正の影響があるが、他国とのPCT国際特許共同出願には有意度が低下した。第2に、他国とのPCT国際特許共同出願を実施している企業は生産性が高いことを検証できた。
Keywords: イノベーション、PCT; 国際特許出願、共同出願 (search for similar items in EconPapers)
JEL-codes: O30 O36 (search for similar items in EconPapers)
Pages: 15 pages
Date: 2022-05
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