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南葵文庫

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
南葵文庫
閲覧室

南葵文庫(なんきぶんこ)は、1902年明治35年)に紀州徳川家当主徳川頼倫侯爵東京府麻布区飯倉の自邸内に開設した私立図書館[1]

概要

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この私設図書館は、華族の徳川頼倫侯爵が古書の散逸を防ぐために自邸内に設置したものである[2]。一時期一般に公開されたこともあったが、関東大震災があった翌年の大正13年(1924年)に、蔵書は火災で全焼した東京帝国大学附属図書館に寄贈され、文庫は閉鎖された[1]。ただし長子の徳川頼貞が収集した音楽資料コレクションは、「南葵楽堂図書部」として旧南葵文庫事務所で公開された[3]。なお、東大図書館に寄贈された資料の一部はその後デジタル化され、2022年令和4年)に公開されている[4][5]

旧南葵文庫

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文庫の建物は、東大図書館の分館として使用されたのち、明治32年(1899年)竣工の旧館を残して取り壊され、旧館は1933年昭和8年)に頼倫の子・頼貞の別邸があった大磯に移築された[1]。その一部であるルネサンス様式の洋館は1987年(昭和62年)に移修改築されて熱海市伊豆山のホテル「VILLA DEL SOL」となり[1][6]2008年平成20年)には国の登録有形文化財に登録されている[6]2016年(平成28年)現在、星野リゾート所有[6]

飯倉の跡地には現在外務省飯倉公館と麻布台ヒルズ森JPタワーが建っている。この地にはかつて「日本郵政グループ飯倉ビル(旧郵政本省庁舎)」も建っていた。

関連項目

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脚注

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  1. ^ a b c d 和歌山県立博物館 2010.
  2. ^ 千田稔『華族総覧』講談社現代新書、2009年7月、311頁。ISBN 978-4-06-288001-5 
  3. ^ 「南葵音楽文庫の1世紀」南葵音楽文庫紀要 第1号 (2018.3), pp4-5
  4. ^ 東京大学総合図書館、同館所蔵の「南葵文庫」の資料をデジタル化し公開|Current Awareness Portal 2022.2.1 2022年2月2日閲覧。
  5. ^ 東京大学総合図書館所蔵南葵文庫 2022年2月2日閲覧。
  6. ^ a b c 文化庁 2016.
  7. ^ 名古屋市 (2016年). “蓬左文庫トップページ”. 名古屋市蓬左文庫. 2016年9月29日閲覧。
  8. ^ 名古屋市 2016.

参考文献

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関連文献

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  • 坪田, 茉莉子『南葵文庫‐目学問・耳学問』東京都教職員互助会、2001年。全国書誌番号:20252474 

外部リンク

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座標: 北緯35度6分45.97秒 東経139度5分15.09秒 / 北緯35.1127694度 東経139.0875250度 / 35.1127694; 139.0875250